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ラパ・ヌイ国立公園 Rapa Nui National Park  基本データ

世界遺産登録名 ラパヌイ国立公園  RAPA NUI National Park
国名      チリ共和国  CHILI
都市名 イースター島 ISLA DE PARSCA
分類 文化遺産
面積 約180ku
島の位置 西経 109度26分10秒 、 南緯27度9分30秒
ポリネシア
ミクロネシア
メラニシア
「地球で最も遠い島」という言葉があるイースター島は南米大陸から3700km、タヒチからも4000km以上離れています。この島は太平洋の「ポリネシア」と呼ばれる地域に属しています。ポリネシアとは、太平洋の中央から南太平洋ノ広がる広大な三角形の海域で、千数百あまりの島がひしめいている地域です。特にハワイ、ニュージーランド、イースターを結んだ三角形を「ポリネシアの三角」と呼んでいます。ポリネシアとは「多く(ポリス)の島(ネソス)」というギリシャ語から来ているとのこと(かつて日本語では「波里万里(ぽりねしあ)」と書いたらしい)。図でポリネシアの端にあるのが、ラパヌイ、つまりイースター島です。ちなみにミクロネシアとはギリシア語の「小さい」を意味するミクリトから来ていて「小さい島々」という意味。メラニシアは「黒い(メラス)、島(ネソス)」つまり、肌が黒い人々が暮らす島、という意味になります。これらの島々には様々な民族が様々な文化を持って生活していて、中には「ティフワナコにある跪座像」「ヌク・ヒヴァ島のティキ神の小像」の様にイースター島のモアイ・トゥリトゥリに似た像も多く、「ムー大陸伝説」の根拠にもなったといわれています。
世界遺産としての概要
チリから3800km、タヒチからも4000kmという南太平洋に浮かぶ絶海の孤島、イースター島。他の生態系からも隔絶されているため、蝶も蛇もいません。「イースター」の名前はオランダ人につけられた名前で、島の人々は「ラパヌイ」と呼んでいます。現在は大した産業もなく約3000人が細々と暮らす小さな島ですが、かつては4〜5世紀にポリネシアから渡ってきたとされる先住民が2万人近く住み、独特の言葉、独特の文化、そして独特の神様を信じて生活していました。この島を有名にしたのはモアイと呼ばれる巨大な石像です。島に1000体あると言われるこのモアイは約800年間、絶え間なく作られ続けてきました。マケマケ神を崇拝する独自の宗教と文化を持ち、コハウ・ロンゴ・ロンゴという文字もありました。しかし、森林が無くなり、食料が少なくなり、部族間の争いが起こり、フリモアイというモアイ倒し戦争も起こってしまいました。しかもその後、ヨーロッパ人に発見されて、遺跡そして島民を略奪され人口は減り始めました。また更に、大陸から天然痘を持ち込まれたり、キリスト教化によって、独自の文字、神様を失ってしまいました。その後、チリに併合。現在、遺跡と自然保護のために島の1/3が国立公園に指定されています。
通貨 
使えるのは、チリペソとアメリカドル。米ドルが強く、短期間滞在するだけの外国人ならそれだけで事は足りると言っても過言ではないと思います。スーパーや小さな商店など一部を除いて外国人と見ると米ドル単位で値段を言ってくることも多かったです。
電源・電圧
プラグはCタイプ(ヨーロッパ型、丸二つ穴)。 220V、50Hz。停電も少なく、比較的安定している印象でした。
人口
現在約3000人。観光客は年間1万人と言われています。
産業
これと言った産業はなく、牧畜と水産、そして観光で生計を立てている人がほとんど。
治安
南米の一部とは決して思えないほど治安は良いです。日本並みかそれ以上と言っていいほど。普通の旅をしている限りトラブルに巻き込まれる可能性は低い。ただし、最近は治安悪化も心配されているらしいです。
気候
南緯27度。温暖な亜熱帯性気候。「日本の沖縄の季節を逆にしたもの」と思っていけば間違いない気がします。11月から3月までが乾期、5月ゥら10月までが雨期。5月は平均150mmもの雨が降るので雨具が絶対必要です。「雨期はやめた方がいい」と「地○の歩○方」に書いてあります。私は雨期の8月に行きましたが、朝にザッと降っても数時間でカラッとあがってしまい、さわやかな虹と緑が美しかった上、観光客が少なくのんびり滞在できたので、雨期でもそう心配することはないと感じました。冬の夜は少し冷えるのでセーターなどがあった方がいいらしいです。一番の観光シーズンは乾期の3月から11月。
平均気温
23.3℃
時差
日本より15時間遅れ。夏期はサマータイムを導入しているため14時間遅れになる。
査証
チリは観光目的で90日以内の滞在なら査証(ビザ)は必要なし。
税関
電気製品、カメラなどは島にはいるときチェックを受けることになっているが、実際にはノーチェック。ただし、島から出るとき、植物・遺跡関係の持ち出しには厳しいチェックがあります。島を出るとき、たまたまミカンを持っていた友人は「この場で食べるか捨てて」と言われて無理矢理食べていました。
T/C
最近は使っている人を見かけません。自分もめっきり使わなくなりました。当時はカードほどではありませんが、決済に時間がかかるため、敬遠されがちですが、クレジットカードよりは遙かに使えました。
クレジットカード
かつては、クレジットカードを持っていても全くの無意味でした。決済に数ヶ月の時間がかかりとても敬遠され、定価の1.5倍を請求してくる店もありました。現在は、大分状況が変わったと思います。
両替
米ドルが普通の通貨として流通しているので、それほど必要性もないです。どうしてもと言うなら大きなホテルや土産物屋でも換えてくれます。
物価
全てのものが空輸されるため島内の物価は決して安くはありません。チリ本国に比べるとすごく高価ですが、日本から直接島に入ると「あら安いじゃない」と思えるくらいだと思います。市場などを除いて値段交渉にもほとんど応じてくれません。
お土産
ハンガロア市内にはお土産屋が軒を連ねています。ほとんどが手作りで、凝灰岩のモアイや、黒曜石のモアイ、木彫りのモアイなど様々なものが売られています。15cmほどのモアイUS$10など。値引き交渉にはほとんど応じてくれませんが、島の経済のためには無理強いな値引きは遠慮してもいいかな、と感じます。
トイレ
観光客用のホテルのトイレはほとんどが水洗。しかしハンガロアの街を離れるとラノララクの入り口とアナケナの海岸に簡易トイレがあるだけ。村の中で済ませてしまうか、自然に帰すしかないと思います。
郵便
ハンガロア村には郵便局が一つあります。日本までなら2週間ほどで届きます。「モアイの切手がある」という話があり、期待して行ったら、普通の切手しか売っていませんでした・・・。
インターネット環境
かつては、公衆電話もほとんどなく、低・中級ホテルにも電話はないことから、自分でモジュラージャックをつないでノートパソコンでモバイルするのは、あまり現実的ではありませんでした。かつてもネットカフェが1軒ありましたから、現在は大分進んでいるのではないかと想像します。
言語
公用語はスペイン語。ちょっとした会話には島の言語であるラパヌイ語も使われています。ホテルや、土産物屋・レンタカー屋など外国人と接する仕事をしている人は英語も話せる人が多いのですが、でもスペイン語はできた方がなにかといいですね。
公共交通機関
バス、鉄道などはもちろん無く、唯一の公共機関のタクシーがハンガロア市内を走っています。ただし全てを数えても5〜10台程度のようで、到着便の後の空港など、なかなか捕まらないことも多い。もっとも人のいないエリアに行ったときは、そこらの車に手を挙げてヒッチハイクをすると乗せていってくれることも多いです。
観光サービス
スキューバダイビング、船での周辺散策、ジェットスキー、ウインドサーフィンなどができます。しかしとにかく小さな島なので、大きな店があるわけでもないし、広告が出ているわけでもありません。泊まっているホテルのオーナーにまず聞いてみるのがいいと思います。

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