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レンタカー実践例 ロシア で ヒュンダイ ソラリス  を借りてみた        

 


普通の日本人旅行者が、ロシアを、しかも冬に、レンタカーで運転なんかできるの?

冬のロシアを
運転して
みたい!

 ネット界で、いつもファンキなー話題を提供してくれる国と言ったら、やはりロシアと日本。特にロシアは「おそロシア」の枕詞と共に、様々なハチャメチャ動画が掲載されていることで有名です。そんなロシアですので「普通の日本人旅行者がレンタカーで走るなんてとんでもない」と思っていたのですが、やってみたら運転できてしまったので紹介します。 2019-2020の年末年始、久しぶりにまとまって休みが取れる機会がありました。その際、ロシアに滞在できる機会があったので、 ついレンタカーを借りて運転してしまいました。

冬のロシアでレンタカーを運転することになった経緯

 とにかく外国に行ってみたい!という「海外に行ってみたい病患者」の私。ようやく休暇が取れそうだ、となり、計画を立てようとフライトを検索していたら、今回の旅はロシア経由のアエロフロートを使うのが最適、という結論になりました。
「せっかくロシアを経由するなら、ついでにロシアの街も歩きたい」と考えました。しかし与えられた時間は正味2日。空港への往復など、時間的余裕から見て、行動できるのはモスクワ周辺が限界という感じだと考えました。モスクワと言えば、赤の広場などの中心部・・・は当然として、少し離れた教会や修道院もに行きたいと思いましたが、やはり移動に時間がかかり難しそうだなと感じました。
 よって、考え方を変え、かねてから行きたかったモスクワ近郊の、ある博物館にしようと考えました。その博物館とは、旧ソ連の航空機が展示してある「モニノ空軍博物館」です。モスクワ市街からわずか48kmほどのこの博物館。昔からそのスジの方には有名なのですが、決して一般的ではなく、そもそも空軍施設の中にあるので、そこまでのアクセスが非常に乏しく、モスクワ中心部から鉄道を3本ほど乗り継いでいく必要がある上、駅からかなり離れていて、歩くのもなかなか大変そうな場所にあります。また、仮に無事にたどり着けたとしても、その逆をたどって、モスクワ中心部に帰ってくるのもかなり大変な感じでした。
 わずか50km。日本国内ならなんとでもなる距離ですが、なんといってもロシア。すごく悩みあきらめかけましたが、「でも、ここで諦めたら、多分一生行けない」と考え直し、鉄道がだめでも、最悪の場合にはタクシーをチャーターするか、現地の旅行会社に手配することまで考えました。
 そんな時、ふと、「日本の国際運転免許で運転できる国にロシアが明記されている」ことを思い出しました。そうなんです!国際免許の条約において、日本の加盟しているジュネーブ条約批准国にロシアも加盟していて、制度上、日本の国際運転免許があればロシアで運転できることは明らかでした。  でも・・・。ロシアを運転した、レンタカーで運転した、という日本人の話はほとんど聞きません。しかも季節は真冬。日本国内だって、雪に慣れていない人が真冬の雪道をレンタカーでドライブ、なんて無謀なことをする方は多くないと思います。まして、ロシア・・・。  交通事故率はとてつもなく高く、しかも運転が荒いことで有名なロシアを、冬に、普通の日本人旅行者が運転するなんてどう考えても無謀すぎます・・・・。
 しかし・・・。  悩んでいても仕方ないので、どう転んでもいいようにいくつかの案を準備し、あとは現地で判断することにしました。公共交通機関を使っていく方法も詳細まで確認し、乗換駅や切符の買いかた、駅から博物館まで歩く経路などについても、できるだけの資料をそろえました。また、万が一、車が運転できる状況になったことも考え、走行ルートや所要時間。周辺の主な地名や道路の注意事項についても情報を集めました。  また、モスクワに関わったことのある人からも話を聞きました。「運転ねぇ。普通の人はやめた方が絶対にいいよ。でも今年の冬はマイナス18°ぐらいで温かいから、運転しやすいかも」などという訳のわからない、何のにも立ちそうもない情報なども仕入れ、 「もう、とにかく行ってから考えよう」という状態になりました。
 そして、いよいよ現地到着。  現地についてみると、びっくり。温かいのです。いや正確に言うと「寒くない」のです。しかもどこを見ても雪はなく、天気予報を見てもしばらく雪は降らなさそうでした。(後で調べてみると、自分が訪れた2019-2020の年末年始は、モスクワで史上最も気温が高かったとのことです。)予想通り道路状況もあまりよくなく、また一般の方の運転も、多少荒そうですが、それでも自分の許容範囲内です。 「・・・・ううう〜ん。これならレンタカー、行けるかも・・・」。  電車に揺られ、流れゆくモスクワの街並みを見ながら、悩みに悩みましたが、「動いてみて、だめなら途中でやめよう」と考え、やはり車を借りることにしました。そしてモスクワ市内を電車で移動している際に、スマホでレンタカーを探し、予約してしまいました。

安全確保の
ために

そうはいっても、ロシアをしかも冬の時期に外国人がレンタカーを運転するのは無謀なことに間違いはありません。そこで自分なりの様々な安全確保策を考えました。
1 自分の走るであろうルートを確認する
 安全のために出発地から目的地までの道を、単に調べるのではなく、車線や道幅、交通量の感覚から、走れそうな道なのかをストリートビューで確認しました。車線的に走れそうか、休憩所はどこかなども注目点です。
2 リスクが高いルートは最初から行かない  自分の場合、SVO空港から、50kmほど離れたモニノの街に行くのが目的でしたので、郊外から郊外へのルートで十分で、事故率が高くなる中心部には近寄りもしませんでした。よって車の運転が心配なモスクワ中心部は、地下鉄・バスで移動することにしました。
3 時間的余裕を取る
 急いで目的地に向かうとろくなことはありません。また返却まで時間敵余裕がなく、ぎりぎりで動いていると、道を間違えた、渋滞しただけでも致命的な事態になります。また返却も時間がかかることも予想されます。返却前にガソリンを入れて、返却地に無事にたどり着き、係員のお兄さんを呼んで、車の状態を確認してもらって・・・なんてやっていると、かなりの時間がかります。車で動くからこそ、その前後には十分に時間的余裕をとりました。
4 レンタカー会社は大手で借りる  地元の中小会社で借りると割安になることも多いのですが、料金のトラブルがあったり、車が古かったりします。大手は料金がやや割高ですが、支店も多く、事故の時も連絡先がたくさんあります。車も新しいことが多く、故障も少ないので、結果的には安上がりになる気がします。
5 借りるとき、保険にはすべて加入しておく
 車を貸し出すとき、保険加入の有無を聞かれます。このとき保険に加入しなければ驚くほど安く借りられるのですが、やはり何かあった時を考え、保険加入は絶対に必要だと思います。今回も免責ゼロのフル・プロテクションで保険に加入しました。
6 ナビを用意しておく
 道の間違え、車線の間違えが大変なロスにつながることがあります。何よりも道がわからなくて車線をうろうろすることは重大な事故につながりかねません。今回もちゃんとロシアで使えることを確認したうえで持ち込みました。
7 お金の準備、連絡先の準備  万が一の場合、やはり大切なのはお金です。場合によっては交通違反切符を切られたり、警官に賄賂を要求されるかもしれません。そんな時頼りになるのがやはりお金。それも現金です。よって自分はいつもやや多めに現地通貨を両替し、持参しています。今回も多めにロシアルーブルの現金を用意しました。また念のためにUSドルかユーロの現金もある程度の金額いつも持ち歩いています。もちろん持ち歩くリスク、そして再両替の非効率さは承知の上ですが、それ以上に緊急事態に対応できないリスクの方が嫌だからです。また、クレジットカードも複数ブランド、複数枚持っています。具体的には常時VISA4枚、MasterとJCBとAMEXを各1枚、各所に分散して持参しています。また、スマホと緊急連絡先を確認し、何かあった際は、どこに何を連絡すればいいか、常に考えました。
8 無理をしない  旅先で、体調が悪くなることもありますし、寝不足でフラフラになることもあります。また気象条件が悪すぎたり、市内に大きなイベントがあって交通がマヒしていることも想定されます。そういった場合は、無理せず、潔くあきらめる気持ちをいつも意識しています。特に何かを予約していると、その予約金を没収されてしまうのが嫌で無理をしたくなってしまうのですが、事故に遭うよりよほどいいと考え、無理をせず、時には中断する勇気、余裕を持つことをいつも考えています。
9 その他、最悪の事態を想定し、いざというときの手を打てるだけ打っておく  レンタカーを利用しての最悪の事態はやはり交通事故。万が一事故にあってしまったらどうしたらよいか、シミュレーションしておきました。警察、病院、レンタカー会社、保険会社に連絡して・・・。  言葉が通じなかったら、言葉を通じさせるためにどうするかについても考えます。スマホなどの機械翻訳が使えればそれで。それもダメなら Пожалуйста, позвоните кому-нибудь, кто может говорить по-английски(英語が話せる人を呼んでください)と連呼するか・・・なんて考えていました。  また、他のトラブルも想定します。例えば何らかの原因によって、ナビが使えなくなったとしましょう。もし、そうなった場合、スマホの不具合か、モバイルルーターの不具合か、車の電源系統の不具合か、それとも現地通信会社の不具合か原因が分かったところで、即トラブル解決にはなりません。そこで「もしナビが使えなくても無事、車を返す方法」として、自分は返却地を「空港」にしています。空港ならば、幹線道路に標識が出ていることも多いですし、何よりも、道端の人に聞いたとしても教えてくれる可能性が高いからです。  また、目的地までのルートを紙に印刷した地図や、名称や写真を印刷した用紙も持参しています。現地の方に聞くのに有効だからです。
   以上です。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ えっと。 ・・・本当を言うと、ここに
10 現地の言葉、ロシア語をきちんと話せるように勉強しておく というのが加わると思うのですが、言語が苦手な自分はとても無理です。もちろん、最低限の会話は何とかしようと思って挑戦しますが、やはり短時間に習得はできません。でも、運転する際は、標識や地名で絶対に必要なので、最低限の言葉はわかるようにしておく必要があります。
Hyundai
(現代)
ソラリス
の感想
「韓国車、ヒュンダイの車の話をしたい」、というだけで、最近の日本人の方には敬遠されてしまいそうなほど、今は日韓関係が大変な状況です。でもここでそれを論じる気はありませんので、ここでは純粋に”車”として韓国の車を考えて見たいと思います。  最近、ヒュンダイの車は、初期のものに比べてかなり良くなっていると聞きます。今から数十年前、世界に進出しだした頃のヒュンダイの品質やデザインはかなり心配なものでしたが、最近のものは非常によくできていると思います。考えてみればいまや日産マーチだってタイ製ですので、いろいろな意味で自動車会社の国籍、製造国の差異は少なくなってきているように思います。  それどころか、車種によっては、ヒュンダイの車は日本車にない、奇抜で先進的なデザインをしていることもあり、日本以外のかなりの国でそれなりのシェアを持っているのも事実です。  さて、今回のソラリス。ヒュンダイがかなり前から作り続けているアクセントの5代目、ということで、かなり洗練された印象があります。まず外観のデザインですが、1.6Lの小型セダンとしてはパッケージングも良く、前後のまとまりも上手だと思います。このクラスのセダンとしては十分美しいデザインだと個人的には思います。  運転した印象ですが、これまたこのクラスとしては十分な動力性能と、適度な運動性能を感じました。エンジンは非力ではありますが、車重が軽い小さめなボディに6速ATですので、街中を流す分には全く問題は感じません。少し出足がゆっくりですが、速度を求める車ではないので、こんなセッティングで十分と感じました。エンジン音ですが、回転を上げるとややうるさいものの、それほど気になるものではありません。音でいうならば、今回気になったのはロードノイズですが、今回、乾燥舗装面をスパイクタイヤで疾走させており、その音が邪魔していると思うので、本当はもっと静かなのかもしれません。  内装もかつてのヒュンダイ車のように、全部同一の安価なグレーのプラスチックでできているなどと言うことはなく、いろいろな材質を適材適所に配置しそれなりの質感もあり、このクラスとしては十分良いものだと思いました。シートもしっかりしており、十分な質感です。  あえて言うならば、個人的に少し気になったのは、ドアの開閉やトランクの開け閉めの時、日本車よりも気持ち質感が落ちるかも、という気がしました。具体的には日本車の普通車の「バタン」という重量感のある開け閉めの感覚ではなく、軽自動車の「パタンッ」という、軽い開け閉めの感覚に近い気がしました。(あくまでも個人の感想です) あとは、メカ的にも操作系もそれなりに良くできた車だと感じました。値段がわかりませんが、ヒュンダイの戦略からすると決して高い金額ではないはず。それなりの商品競争力をもった車になっている、と感じました。 

空港にて  В аэропорту

ロシアのドライブ、いろいろな意味で楽しかったです。写真はモスクワの中心、クレムリン・赤の広場Красная площадь の 聖ワシリイ大聖堂Собор Василия Блаженного手前にある標識。「СТОП」は「ストップ」と読みます。そう、単にSTOPと書かれているものです。
モスクワの、いやロシアの玄関口であるシェレメチエヴォ国際空港Международный аэропорт Шереметьево 。アエロフロート航空のハブ空港になっています。
モスクワと聞いて、ソビエト時代は、東側諸国の中心地であり、とにかく「恐ろしいところ」 というイメージしかなかったのですが、今回初めて訪れてみると、意外と普通の空港でした。
空港の3レターコード名「SVO」が植物で表現されているオブジェ。「モスクワの空港内でカメラを出していると警備員に取られる」「賄賂を要求される」なんて話も聞いていたのですが、そんな雰囲気は全く感じず、本当に普通の空港に感じました。
少しウロウロしてしまいましたが、レンタカーオフィスはターミナルDの到着ロビーにありました。
今回のレンタカー会社はSixt シクストにしました。各社のwebサイトを除いてみましたが、ここがモスクワでの情報が一番充実していたからです。ドイツが本社のヨーロッパではかなり強い会社です。
Sixt シェレメチェボ空港店の窓口氏。みるからに人のよさそうな、非常に穏やかで丁寧な方でした。ちなみに他に客も、係員もおらず、受付から車の案内まで全て彼が一人で行っていました。ちなみに周囲のレンタカーオフィスを見ても客がおらず、もしかするとロシア(というかモスクワ)でレンタカーを借りる、という行為自体が一般的ではないのかもしれません。

今回の車 Описание автомобиля Hyundai SOLARIS 1.6  

窓口氏に、空港ターミナルの隣の建物に徒歩で連れて行ってもらうとそこに今回借りる車がありました。ほとんど新車なのですが、全体にうっすらと埃がたまっていて、しばらくだれも使っていないような感じがしました。
でも、あれ?予約した車は・・?確かスマホで予約した時は??
今回のレンタカー会社SIXTの、スマホ専用アプリのスクリーンショットです。
予約画面では VW POLO または同等でしたが・・。
ヒュンダイ ソラリス Hyundai SOLARIS 1.6 でした!
おそらくほとんどの日本の方が、「なんだ?その車」と感じると思いますが、この車は2010年に 初のヒュンダイのロシア生産車として作られた小型セダンです。
SOLARIS ソラリス という車名はなんと”一般公募”。2万7000名以上の中から、ソラリスの名前が選ばれたそうです。
といってもわけがわからないと思うので、もっとわかりやすい言い方をするとヒュンダイ アクセント.Accent.??? のロシア生産車です。
ヒュンダイの小型セダンシリーズ、アクセントの5代目、HC型です。2017年から生産が始まり、この車体はロシアのサンクトペテルブルク工場 で生産されています。
トランク容量も十分。テールゲートのアーム構造みは日本車と同じ仕組み。
ROLF・・・グレード名らしいのですがよくわかりません。スカンジナビア系人名のルドルフの短縮形かな?って勝手に思ってます。
サイドビュー。それなりに洗練されたデザインですね。それにしてもこういったコンパクトセダン。日本ではめったに見なくなりました。ヒュンダイの 世界戦略車の一つで、中国やインドでは Verna として販売されているそうです。
ロシアのナンバープレートは、アルファベット3文字+数字3文字。そこに地域コード3文字で構成されています。799はモスクワを表しますが、以前は77とか、79とか、197とか777などもありました。中でも777は高値で売買されることもあるとのこと。アルファベットはキリル文字の特有文字(БとかФとか)を除く12文字だけが使われているとのこと。
ボケボケ写真でごめんなさい。直列横置き4気筒のエンジン。形式は1.6L Gamma II MPi、最大出力123 PS (90 kW; 121 hp) at 6,300 rpm最大トルク15.4 kg⋅m (151 N⋅m; 111 lbf⋅ft) at 4,850 rpm
ハンドルまわり。最近の車らしくかなりしっかりしています。
運転席の様子。シートも適度な硬さを持ち、このグレードとしては必要十分です
インパネまわり。ディスプレイにはナビはなく、オーディオ、エアコンなどが表示されます。
シンプルですが、必要十分の機能です。中央にぶら下がっているコードは、ドライブレコーダー用。レンタカーにしっかり配線をするつもりもなく、ただ貼り付けただけなのでコードを処理していない状態です。
メーターは220km/hまで刻んであります。中央には各種データが表示。見やすいデザイン
電子機器が得意な韓国車ですので、こういったもののデザインは手馴れている感じがします。
夜間の様子。質素なドイツ車はもちろん、やや派手系が好きな日本車の同クラスに比べても、さらに装飾の電飾が多い感じですが嫌味はあまり感じません。
6速AT。CVTモデルもあるそうな。
トランクとフューエルリッドオープンナーは日本車と同じ形式。
そして極めつけはこれ、スパイクタイヤ!。車を予約するときのオプションに「冬のタイヤ」項目があったので、お願いしておいたらスパイクタイヤ装着の車になっていました。日本では1980年代まで冬の定番でした。でも粉塵公害が問題となり、1990年〜1992年に法律が整備され原則禁止になりました。でもロシアではまだ現役。ロシア語ではшипованная шина(ショポーバネーシナ)といいます。北欧などは現在も使っていますよね。
ここで心配になったのは、以前何かで読んだロシアの記事。スパイクタイヤとそれ以外では、運転の感覚が違うのでスパイクタイヤ装着の場合は、шипы(とげ、スパイクの意味)の頭文字「ш」(シャーと発音。英語なら「W」)のマークを車体後部に表示しなくてはいけなかったような気がします。でも、レンタカー屋のおじさんは何も言っていなかったし、そもそもタイヤ交換の時気づくだろ、と思ったので今回はスルーしました。でも法律改正の話はなさそうなので、本当は違反なんだろうな、と思いました。
・・とエラそうに書いていますが、スパイクタイヤの運転は人生初体験です。 肝心の運転フィールですが・・・。乾燥路を普通に走るには違和感があまりありませんでした。ただやはり制動距離は長めに感じます。ロードノイズも多少気になりましたが、それが車によるものなのか、タイヤのせいなのかよくわからないままでした。ちなみにタイヤはフィンランド NOKIAN 社の NORDMAN 7 (185/60/15)でした。スパイクタイヤとしてはメジャーな製品のようです。
海外ドライブの必需品、カーナビは自分の最近の定番「いつものスマホ+海外用レンタルモバイルルーター」の組み合わせです。ルーターの契約は500MB/dayとしましたが、google mapを使っているだけならこれで十分でした。ちなみにスマホになんのこだわりも持たず、いまだにiPhone8を使い続けていますが、Appleの地図アプリよりもGoogle mapの方が使いやすいと感じました。車線変更する際に、どの車線をいけばいいのか表示されるからです。ただし欠点もあって、まれに検索しても出てこない住所もありましたが、Appleの地図にはきちんと表示されるから不思議です。場合に応じ両方を使い分けるのがベストな感じです。
車に必携の重要書類、車検証。プラスチック製のかなりしっかりしたものでした。
検問で止められる可能性の高いロシアの運転では、こういったものの確認も重要になります。

運転の目的地 Место для вождения 

詳しくは 外部サイト。作者は同じですが・・・
今回、時間があまりない中、なぜ車を借りる必要があったかといいますと、どうしても行きたい場所がモスクワ近郊、50kmほどの場所にあったからです。それはモニノ空軍博物館 Центральный музей Военно-воздушных сил РФ(ツェントラリニ・ムゼイ・ヴァエンノ=ヴォスドゥシュニフ・シル・ルフ) 。機械オタクの自分がどうしても行きたかった旧ソ連時代の航空機の聖地です。ここにあるのは、例えば世界最大のヘリコプターMi-12。ペイロードは驚愕の40t。
そしてツポレフ-144。世界で最初に飛行した超音速旅客機。開発はコンコルドの方が先なのに、アイディアだけを盗用したとかいわれ、コンコルドスキーなどと揶揄されていました。1973年のパリ航空ショーで墜落し13名の犠牲者を出したり、 燃費性能が劣悪すぎたりとのことで、実際に商業飛行したのは102回のフライトのみ。改良型も作られましたが、結局16機しか製造されず展示されているのはこれを含めて3機のみ、 というマニア垂涎の逸品です。
この地を訪れるのは、鉄道・バスでも半日かかり、モスクワ市内に帰ってくるのも大変・・・ということで時間的余裕が少ない自分は、車を借りてここに行きたい!ということになったわけです。

 

市内の様子 Состояние города я

ではロシアの道路事情も見ていきましょう。自分が出かけたのが2019.12〜2020.1のころのこと。冬のロシアは朝、なかなか明るくならず、日中も暗い感じです。単純に旅行に訪れるなら、やはり初夏から夏がベストシーズンかな、と思います。写真はモスクワ市内の信号機。LEDのアニメが動きます。
モスクワ市内の道路。渋滞している道路は渡るのも大変ですが、そうでない場合はとても運転しやすい道です。
街には韓国車があふれていました。
もちろん、他の国の車もそこそこ見かけますが、自分が感じた印象では乗用車なら40%が韓国車せ最大勢力。その他で他を分け合っている感じです。
ロシアと言えば、LADAとか、UAZばかり走っているイメージがありましたが、まったくそんなことはなく、BMWやBenz、Audiなど欧州すようメーカーも普通にたくさん走っていました。
汚い、壊れた車が多いって勝手に思っていたのですが、まったくそんなことはありません。ごく普通の(やや田舎の)西欧諸国のような雰囲気。ちなみにここはベラルーシスカヤ駅 Белорусский вокзал。モスクワに9つあるターミナル駅の前です。日本でいえば新宿駅前でしょうか?
よくみるとここにも「とまれ」の標識が
雪道の定番、真っ黒、というか真っ白の車も良く見かけます。あまりにも気軽に汚れるためか、マメに洗車しない人も多く、ナンバープレートも全く見えません。
さすが旧共産圏。主要道路はメチャメチャ大きく作ってあったりして国家権力の威力を感じます。
ルノーのパトカーです。今回、道路を走っていて停められることはありませんでしたが、例えば駅など公共の場所に行くときは必ずチェックがあり、警察官以外でも停められて検問を受けることは当たり前の国です。

 

高速道路 шоссе

ではモスクワの高速道路を見ていきましょう。モスクワの幹線道路、いや都市計画をを語るキーワードは「環状」です。というのは例えばモスクワ市民の足になっている地下鉄はぐるりと環状線になっています。これはもともとから人々のためを思って作られたのではなく古くは外敵から街を守る要塞的な都市計画からなっています。
  • モスクワの環状道路は、中心となるのが3つの環の道路。最内周はブリヴァール環状道路 Бульва?рное кольцо?(長さ9 km)、2番目はサドーヴォエ環状道路 Садо?вое кольцо?(長さ15,6 km)、そしてその外側をぐるりと大きく一周しているのが、長さが108,9 kmもあるモスクワ環状道路Московская кольцевая автомобильная дорога。略称として МКАД、あるいはそのラテン文字MKADとして有名です。
  • 今回そのMKADもたくさん走ってみました。
ロシアの高速道路には有料区間と無料区間があります。支払い方は日本のETCのようなものもありますが、外国人は現金かクレジットカードでしょう。料金所のレーンにはその区分が電光表示でわかりやすく表示されています。
現金、またはカードレーンに進みます。
挨拶をして現金を渡すと、このカードをもらいました。領収書兼通行カードになります。
標識はかなりきちんと整備されています。当然、全てロシア語ですが、ここぞという場所にはラテン文字も併記されており、それほど困らないと思います。でも、車線がものすごく多いこともあり、地理感覚の無いまったくの素人が走るのはやはり難しいかも。 ちなみに自分は事前にルートと主な地名をシミュレーションしていきましたので不安は少なかったです。その上、スマホのナビをきちんと作動させていたのでルートの不安はありませんでした。
空いている高速道路ならいいのですが・・・、渋滞になり、なぜ多くの人が「モスクワの運転はやめなさい」というのか分かった気がします。
とにかく、一度ハマると渋滞がひどいのです!ちょっとでも隙間があればグイグイ詰めてきます。
こうなると車線もなにもあったもんではありません。常に前後左右の車の動きを見ていかないと、衝突の可能性はかなり高くなります。実際に走っていて1時間に1回は必ず生の事故現場に遭遇しました。つまり半日走っていると、6回は事故を見る感じです。体感的な事故発生率はかなり高いと感じます。
 
でも走っていて思ったのは、「ロシアの人も『絶対に事故は避けたいと』思っている」こと。本当に無理な割込みや路線変更はしてきません。 そしてなんと、ロシアにも「サンキューハザード」が存在しました!。無理な割込みをしても、かなりの確率で「ありがとう!」とハザードを出していくのです。こうなれば後続車は、「仕方ないね。どーぞ」という気持ちになれます。

ロシアの交通事故が多い理由 Почему в России много аварий

自分のように、ふらっと訪れる旅人がロシアのような国を運転することはあまりないような気がします。そしてそうした素人だからこそ感じたロシアの運転事故率が高い理由をまとめてみました。
題して「私が感じたロシアでの交通事故率が高い原因 全7項目」

  • 「私が感じたロシアでの交通事故率が高い原因」その1
  • 『交通量に対して道路の容量が少ない!』
  • やはり都市人口、そして車の所持率に対して道路の許容量が少ないのです。モスクワの幹線高速道路は非常に広いのですが、それでも収容できないほどの車が走っています。理由の一つは、車以外の交通機関が乏しいことでは?と思います。モスクワ市内は地下鉄網が発達していますが、その近郊となると、途端にローカルチックな鉄道しか走っていません。つまりちょっと離れたところに行くにしてもやはり車がベストになるわけです。こうなると交通量は増えるばかり。
  • 「私が感じたロシアでの交通事故率が高い原因」その2
  • 『社会的インフラの弱さ』
  • 簡単に言うと、目の前に突然工事区間が現れて、車線がなくなることがよくあります。 それも日本のように事前に、丁寧に、あちらこちらで告知があるわけでもありません。突然、車線がなくなっているのです。こうなるとその車線はもちろん、隣の車線も突然混雑し、車の流れが極端に変化します。それについていけなくなった車が事故にあう・・・。そんな感じです。
  • 「私が感じたロシアでの交通事故率が高い原因」その3
  • 『車の性能差が激しい』
  • ソビエト崩壊後、着実に民主化を進めてきたロシア。富裕層も生まれ車も西側の高性能車や韓国のアジアンカーなども増えてきました。いまや西欧と変わらない道路風景になってきているのですが、やはりソビエト時代の車も走っています。写真右側の赤いLADA 1500シリーズのような30〜40年前の車もそこそ走っています。大型車にも相当古いものがあり、ほぼ「停止しているの?」と思うような速度で喘ぎ喘ぎ荷物を運んでいる車もあります。これが、ポルシェやメルセデスと一緒に走っているのですから、車の流れが不均衡になるに決まっています。突然の低速車に驚き、事故にあう・・・。というものもありそうです。
  • 「私が感じたロシアでの交通事故率が高い原因」その4
  • 『ドライバーのとにかく前に進みたい気持ちが強い』
  • この写真と下の写真は、ある支線からモスクワ環状道路МКАДへの合流点なのですが、何らかの理由により、目の前のМКАД本線が大渋滞を起こしていても、とにかく前に進みたいので、車線がぐちゃぐちゃになっています。目の前の白い車は車線を変更し左に行っていますが、右側の赤いVOLVOもこちらの車線、さらには隣の車線も狙っています。
    ついでながら自分も左に入れてもらっています。こんなせめぎあいが合流地点で延々と続きます。とにかく「前へ前へ」「入れて入れて」の気持ちが出まくっています。ただし、こうしないといつまでも進めないので、結果的に自分も「前へ前へ」の仲間入りをしていました・・・。
  • 「私が感じたロシアでの交通事故率が高い原因」その5
  • 『モスクワの一部はひたすら渋滞するくせに、少し郊外に出ると、車がなくて100km以上で快走できる』
  • 例えば、この写真の左車線はなんらかの原因でずーーーっと渋滞していますが、自分の車線は快適に100km/hオーバーで疾走できます。この緩急の差が激しすぎて、いざ渋滞、いざ交差点となると、心と車が対処できずぶつかってしまうような気がします。
  • 「私が感じたロシアでの交通事故率が高い原因」その6
  • 『飲酒運転』
  • この電光掲示板。「前が詰まっていたらスピード落とせ」という意味だと思います。他に、写真には撮れませんでしたが「飲酒運転はやめましょう」という標識もありました。とはいえロシアで飲酒運転が法律で禁止されたのは2010年。もっというと、2011年までロシアの法律ではビールは酒ではなく「食品」でした。ロシア人で毎日晩酌をする人の割合は意外と少ない、との統計も見たことがありますが、 飲酒運転に対する寛容度は日本の比ではありません。
  • 「私が感じたロシアでの交通事故率が高い原因」その7
  • 『高い巡航速度と氷結路』
  • 最高速度は100km/hのところも多いですが、実質的な巡航速度は11
  • 0km/h程度でしょうか?追い越し車線は120km/hでも「どけどけ」とされます。
いずれにしてもロシアの標準的な速度域は、市街地・郊外共に日本の数割から倍近く高い気がします。そこに加えて、厳しい冬による氷結路。また氷結路は凍っても解けても道路を傷めます。インフラの劣化が絶対的に速くなりますので、車を傷めやすいことにもつながります。
  • ・・・とまあ、いろいろ考えると交通事故が他国より相対的に高くなるのはある意味必然のような気もします。
  • でも・・・・。慣れると快適なロシアのドライブです。
ドライブを楽しもう!
道路の雰囲気はやはりヨーロッパ的ですね。ソ連時代には絶対になかったと思われる大きな商業看板も普通にあります。ちなみに「お得なアパートはこちらへ!」って感じの不動産屋さんの看板でしょうか?
ロシアですので、幹線道路を降りると、急にローカルな雰囲気になります。 昼間はいいのですが、夜は当然真っ暗です。
夜のドライブは、車も減り、速度域も高くなります。
でも幹線道路はしっかりと照明もあり不安はありません。
マクドナルド Макдональдс を見かけたので行ってみました。自分は「マクドナルドがある国を訪れたら、その国にいる間に一度は行く」という謎の自己ルールを設けているからです。
そしていつも同じメニュー「ビックマック+ポテト+コーラ」をオーダーし国による差異を見つけて楽しんでいます。
マクドナルドの店内。 小規模ですが、清潔な雰囲気でした。
オーダーの方法が先進的です。大型液晶TVを縦にした巨大ディスプレイがタッチパネルになっていて、その機械でオーダーします。支払いは下部のクレジットカードリーダーに差し込み、暗証番号を押すだけ。手渡し時の現金決済も選べます。
よってカウンターは受け渡しがほとんどなので、こんな感じ。人員削減にも大いに効果がありそうです。
タッチパネルは多言語選択式だったのですが、レシートは当然ロシア語のみ。価格は20%の間接税を含んでRUB252(ロシアルーブル) 日本円で430円ほど。日本よりやや安いですね。
箱にビックマックってかいてあります。ちなみに味は、ほとんど変わりませんでした。(誤差の範囲内です)
レンタカーの旅だからこそ気軽にできる旅の楽しみ、ということで地元の店に寄っています。自分はそこそこ昔から海外個人旅行をしているのですが、かつて大きなリュックを背負っていたバックパッカー時代は、安宿と公共交通機関だけを使い地元の人たちと常に触れ合って旅をしていたので、それはそれで大満足だったのですが、でも結局、観光地と宿泊地周辺での活動がほとんで、郊外の普通の生活は見ているようで見られませんでした。
その点、車での旅はバックパッカーとは違った世界が見られます。普通の人々が行く、郊外のスーパーや大型ショッピングセンター、市場などに気軽に立ち寄れるからです。
自分は外国のスーパーや店に立ち寄るのが大好きなので、ロシアでも当然行ってみました。様々な品物が所せましと並んでいました。
レジの様子も西欧のものと変わりません。明らかに違うのは、店に入るときに必ず警備員のチェックを受けるところです。でも、それはロシアならどこでも行われていること。駅なんかは列車に乗るまで2〜3回は警備員による荷物チェックが当たり前です。
ある意味、「ロシアだぁ」と強く感じた場所がここ。大型ショッピングセンターの地下駐車場の一角ですが、洗車場がありました。そうです、雪によって冬は汚れまくりの車たち。それを買い物中に洗ってもらおうというサービスです。遅い時間だったのですが、待っている車もいるほど 人気でした。
さて、やりたいことをやったので、そろそろ車を返却します。シェレメチェボ空港へGO!
高速道路にある休憩所に寄っていきました。

 

返却前に、空港近くのガソリンスタンドに寄って給油していきます
給油方法はセルフでした。
油種は、オクタン値100.95.95.92.軽油の5種でした。95が二つあるのは、添加剤の違いだと思います。
値段は、10.2LでRUB472.77. 日本円で808円。ILあたりRUB46.35.日本円で79円。日本の半額近いですね。さすが産油国!
他のスタンドも同じような値段でした。そうそう欧米のオイルメジャーのスタンドもたくさんありました。
ガソリンスタンドの使いかたは超簡単。車を止めて、勝手に給油し、支払いに行くだけ。
支払いは付属のコンビニのような店で。これも欧米の基本的な方法です。
お店はレジ回りも充実。 ここで、「〇番のガソリンを・・」というと支払えます。
夜遅くまでやっているスタンドも多く助かります。
海外レンタカーで最後の障壁になるのが「返却場所」。でも貸し出してくれた窓口氏はちゃんとプリントアウトした用紙を示して説明してくれました。この部分はナビには出ないので、非常に助かります。これだけでも彼と彼の会社が誠実、というのがわかります。
そうそう、スマホのSIXTアプリで、自分の予約画面から、返却地の地図が出てきます。当然 地図アプリと連携して、近くまではナビってくれます。ただし最後の駐車場までは案内してくれませんが、これだけでもものすごい便利です。すごい世の中だなぁと思います。
さて、予定した場所に車を止め、借り出したカウンターにやってきました。
  • でも、だれもいません。他社もだれもいません。どのカウンターにも「本日の営業は終了しました。」と書かれています。
  •  でも大丈夫。借り出すとき窓口氏に「車を返しに来る時間、ここはだれもいなくなるけど、鍵はカウンターの、この箱の中にいれておいて。それだけでいいから」と言われました。「え?あなたもいなくなってしまうんですか?」と聞き返すと、「ごめんね。その時間は家に帰らなくちゃ」と笑って言っていました。
スマホで最終的な明細が確認できました。ネット社会・・・いろいろ問題は ありますが、やっぱり便利です。ちなみに、この明細よく見るとドイツ語です。でもそういえばSIXTはドイツ企業。web明細はデフォルトがドイツ語ってことなんですね。
シェレメチェボ空港です。この写真の手前が駐車場棟。写真に写っているのがターミナルDです。
ドキドキだらけのロシアンドライブ。事故もなく、行きたい場所にも行けて、自分的には大満足でした。

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