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聖書ゆかりの遺丘群-メギド、ハツォル、ベエル・シェバとは、イスラエル国内にある遺丘の遺跡群です。
テルTelとは、丘の形に堆積した都市や集落の遺跡を指し、イスラエル国内に200か所以上のテルがあるといわれています。なぜ都市遺跡が丘になるかというと、西アジア・アラブ諸国では建物建材に日干しレンガを用いることが多く、都市が放棄されたあとの経年変化で丘のようになることがあるから、と言われています。都市のあった場所は、立地的・地政学的に再び都市が構築されることも多く、結果的にのちの時代の人々がかつての都市があった丘の上に新しい年を築き、それが廃棄されると丘は更に盛り上がる・・ということが繰り返されたようです。よってテルの多くは複数の時代の遺跡が層状に積み重なっていることが多いといわれています。世界遺産に指定されている遺丘は、イスラエルに残るものの中でも特に有名で、代表的なものが選ばれています。いずれも旧約聖書に登場するものであるだけでなく、水利システムや、その建築様式が近隣にも影響をあたえるなど、青銅器時代から鉄器時代の生活や文化様式を今に伝えるものとして貴重なものと認定されました。
筆者の主観的評価 | ||
オススメ度 | 今から2000年以上前の旧約聖書に登場する場所が今も遺跡として残っています。石と日干しレンガの山ではありますが、その後の世界に影響を与えた由緒正しき場所として一見の価値があります。 |
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訪問のしやすさ | 郊外のそれなりに行きにくい場所にあります。公共交通機関を探すのもちょっと難しそう・・・。 |
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旅行環境整備 | イスラエル政府の意向もあって、遺跡類、史跡類はきちんと整備されています。ヘブライ語がわからなくても英語の開設も併記してくれているものが8割程度ありますので安心です。 |
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総合評価 | 非常に興味深い場所ですが、イスラエルには他にも興味深い場所も多数あり、私的に感じた優先順位的には高くないかも・・・ |
Tel Megiddo メギドまたはメギッドと呼ばれるテル。かなり北部にある遺跡です。
Tel Hazor ハツォール、ハゾル と呼ばれるテル。北パレスチナ、ガリラヤ湖の北、フーレ湖の西南8kmにあります。
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案内所にて | |
この看板は・・・ |
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ようこそ テル ベエル・シェバ 世界遺産サイトへ。 |
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歩道も整備されていて、しっかりお金をかけている遺跡です。「イスラエルは完全に先進国だなぁ・・・」というのをこんなところに感じます。 |
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おお、チケットオフィスが見えてきました。 |
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「入場料
大人 14ILS(イスラエルシュケル)約440円 若者5歳から18歳 7ILS 約220円 イスラエル人の老人 7ILS グループは30以上 その他の割引は窓口で。 営業時間 8時から15時 金曜日と祝日は1時間早く閉まります。 収益は、イスラエルの自然と遺産の保全に充てられます 」 |
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中にはお兄さんがひとりだけいました。 |
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飲み物などもあったので、飲み物も一緒に購入。 |
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こんな感じのしっかりした建物です。 |
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「
ベルル・シルバ、ハゾール、メギドの聖書は、2005年に国連教育科学文化機関(UNESCO)により、卓越した普遍的価値を持つと認められ世界遺産に登録されました。これらは過去に繁栄した都市であったイスラエルの200の聖書の中にある都市の代表です。これらは古代の商業道路に沿って、豊かな農業地域の近くに設立され、中央政府によって統治されました。これらはイスラエルの土地の歴史と、都市計画を証明するこれらの遺丘で明らかにされたイスラエルの考古学的発見に大きく寄与しました。門、壁、寺院、宮殿、物置、厩舎、水道システム。発見はまた、地元の文化とエジプトの文化との融合も表しています。シリア、レバノン、エーゲ海の土地などは、カナン人とイスラエル人の時代、紀元前3世紀から紀元前1000年まで存在し、この場所と交易をしていました。」
・・・そうそう、こういった解説版の内容を、すごく適当に訳して太字で表現しています。言語が苦手な筆者ですので、間違っている前提で眺めてください。 |
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「ようこそ!テル・ベエル・シェバでは、カルコ派(the Chalcolitic)からアラブ初期までの15層の集落が発見されました。 この場所は聖書の中で何度も言及されています。
現代の発掘調査により、計画された都市の層が上下に重なり、ユダ王国の管理センターとして機能しました。ここでは起元前8世紀(鉄器時代)にさかのぼる都市遺跡を見ることができます。街の周囲の壁、通り、住居、倉庫、印象的な水道システムもありました。
2005年、テル・ビア・シェバはテルメギド、テルハゾールとともにユネスコの世界遺産に登録されました。 次のルールを守ってください。 •安全のため、ヘルメットを着用してください。 •動植物、現像物を壊さないでください。 •見学路だけを歩いてください。•ゴミを捨てないでください。•石を引っ掻いたり色を塗ったりしないでください。 •禁止されている場所には立ち入らないでください。•ウォーキングシューズと帽子を着用してください。 それでは、ごゆっくり遺跡をお楽しみください! イスラエル自然公園局」 |
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・・・「へええ、ヘルメットかぁ。窓口の兄ちゃん何にも言っていなかったしなぁ」と思いながら、看板のとなりの木にも説明版がついていました。 タマリスク Tamariskです。日本にドンピシャな同類のものがないのですが、中国原産のナデシコ目のギョリュウ科が一番近そうです。ギョリュウは「檉柳または御柳」と書く落葉の小高木。 西アジア・エジプトではよく見られる種で、乾燥と塩分に強く、砂漠など乾燥地でも根を長く伸ばして水分を強く吸収すると言われています。材木にすると堅牢なので、古代エジプトではチャリオット、戦闘用馬車の本体部分にも使われたといわれています。 |
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ヘブライ語は難しくて全然わかりません。 でも聖書の時代のネゲブ と書いてある気がします。 ユダヤ人にとって聖書とは、キリスト教世界でいう旧約聖書のこと。つまり2000年以上前の世界です。 |
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ナバテア時代、ローマ時代、ビザンチン時代のネゲブ ナバテア人と言えば、紀元前2世紀前半、お隣ヨルダンのペトラをつくった人々。詳しくはここ「ペトラ」参照。ローマ帝国は紀元前20年ごろから、帝政分裂までの400年ごろまで。そしてビザンツ帝国は、いわゆる東ローマ帝国なので395年から1453年ごろのことですね。 |
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第一次世界大戦でのベエルシェバの征服 1914年から1918年が一次大戦です。アラブ(オスマントルコ)の支配下からイギリスの統治下におかれる時期です。 |
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独立戦争におけるネゲヴ 二次大戦でイギリスが辛くも勝ち、引きつづき統治下においていましたが、イギリスの3枚舌外交のツケで、パレスチナあたりが混乱の極みに達した後、アメリカのバックを受けて国連が、イスラエルの独立を後押ししたのが1948年。そのころのことですね。 |
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今日のネゲヴ だそうな・・。 |
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旧約聖書の中の記述の紹介だと思います。
「それから彼はそこからベエルシェバに上った。そして主はその夜、彼に現れて言った。 『わたしはあなたの父アブラハムの神です。恐れないでください。わたしはあなたと一緒にいます。あなたを祝福し、あなたの子孫を繁栄させます。私の部下、アブラハムのために」そこで彼はそこに祭壇を築き、主の名を呼び求めた;そしてそこにはイサクの僕たちが井戸を掘った(Gen 26:23-25)。
ストラタム2の再構築。遺丘の15の層は、石灰岩時代の発見を見つけました。イスラエル時代(鉄器時代)の入植地と行政都市。ペルシャ時代の要塞。ヘレニズム時代の寺院。ヘロデアン(初期ローマ)時代と初期イスラム教徒時代の要塞。丘に見られる主な地層は、イスラエル時代(鉄器時代)にさかのぼる都市ストラタム2です。この都市は、ユダ王の1人、ヒゼキアの治世中に建てられ人口は約300人でした。ここで計画された大規模な水道システムは、戦争中に強化されました。ここには75の住居、倉庫、地下室、指揮官のための構造物、知事の宮殿、寺院などの公共の建物がいくつかありました。ストラタム2の都市は、恐らく紀元前701年のセナケリブの作戦中に大火で破壊されました。町の配置は地形に沿っており、都市計画の点でユニークでした。市の壁の線に平行な周辺道路とそれに垂直な道路が含まれていました。すべての街路は、防衛と都市の裁判官と商人の拠点として機能する市の門広場で交差しました。計画には、雨水を屋根と中庭からゲートの下を通って街を出る主要な水路に流すために、道路の下に排水路も含まれていました。 |
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フォーホーン
倉庫の壁で見つかった装飾された石は、もともとは大きな四角の祭壇(1.60 x 1.60 立法メートル)の一部でした。ヒゼキア王の文化的改革の際に破壊された寺院がここにはあったと考えられています。 |
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おお、説明模型がありました。 |
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Tel Be'er Shevaのモデルは、米国オハイオ州シンシナティの
モーリス&エステルベッカーから寄贈されました。
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ロックカット貯水池 この貯水池は深さ20メートルで、容量は700立方メートルです。 ワディヘブロンから水路を介して雨水を水源としています。 |
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砂漠地帯の生命線、水の確保の仕組みです。このページの下部に実際の様子をのせておきました。 |
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このしっかりとした模型は・・・ |
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「発見された紀元前8世紀からの都市を再現してみました。 ここの遺丘 テル の第2層です。」 |
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遺跡と川の説明 |
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2本のワジ(水路)が近くを通っていることがわかります。 |
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古い水のしくみ、古いイスラエルの都市・・・ってそのままです。さあ遺跡を見に行きましょう。 |