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 パンプーリャの近代建築群 Pampulha Modern Ensemble

 

概要
ここ「パンプーリャの近代建築群」は、ブラジル南東部にあるミナスジェライス州の州都、ベロオリゾンテにある建築群です。1940年当時の市長ジュセリーノ・クビチェッキの都市開発計画によって造られた人造湖パンプーリャ周辺に形成された近代建築群が主に指定されています。国連本部も設計したブラジルでは知らない人はいない国民的建築家であるオスカー・ニーマイヤーが設計しました。彼が設計したサン・フランシスコ・デ・アシス教会、ヨットクラブ、カジノ、ボール・ルームなどの建造物が指定されています。
アクセス
ブラジル最大の都市サンパウロから内陸に600km。日本から来る場合はまず、サンパウロまで24時間ほどかけてきてから、そこから1時間強のフライトでこの街に着きます。空港は2か所ありますが、郊外のAeroporto de Confins (コンフィンス空港 )正式には Aeroporto Internacional Tancredo Neves(タンクレド・ネヴェス国際空港・・ただしだれもこの名称で呼ばない)の方が便数が多くて利用しやすいのですが、Belo Horizonte/Pampulha – Carlos Drummond de Andrade Airport(パンプーリャ空港)という国内線専用空港が利用できれば、まさに指定されているエリアのすぐ近くなので、もっと便利です。サンパウロから車またはバスで10時間ほど。600kmなので、東京-神戸あたりでしょうか?山道ですが、ブラジルのドライブとすれば一般的な移動距離です。
感想
数年前まで南米に居住していた自分は何度もこの街を訪れているのですが、まさかまさか湖周辺の建物群が指定されるとは思っていなかったので、なんとなく通過していただけでした。ブラジル国内にはもっと古いもの、文化的価値があるものが多数ありそうなのに、ここが指定される意味があまり分かりません。ただし、政治家の力が強い途上国(新興国)ですので、そういった意味で指定された気もします。ちなみにここミナスゲライス州(略してMG)と、サンパウロ州(SP)で、常に競ってきました。大統領も交互に出す?というくらいです。そんな力関係もあったのでは?と脈絡もなく勘ぐっている今日この頃です。
ごめんなさい
というわけで、この遺産サイトの近くへは何度も行っているものの、あまり気にせずスル―してしまっていたので、このページは「指定されている遺産サイトの紹介」と言うよりは「この町および周辺の紹介」になっています。ご了承ください。

 

 

パンプーリャの近代建築群 Pampulha Modern Ensemble
人工湖であるPampulha(パンプーリャ)湖のほとりにて
パンプーリャの近代建築群 Pampulha Modern Ensemble
Pampulha(パンプーリャ)湖のほとりはマラソンランナーがいっぱい。
パンプーリャの近代建築群 Pampulha Modern Ensemble
今回の指定サイトの中心的な建物の一つ、 サン・フランシスコ礼拝堂 Igreja de São Francisco de Assis 。
パンプーリャの近代建築群 Pampulha Modern Ensemble
Pampulha(パンプーリャ)湖のほとりにて
パンプーリャの近代建築群 Pampulha Modern Ensemble
Pampulha(パンプーリャ)湖のほとりには自転車のりがいっぱい。ちなみにブラジルでは自転車がブーム。通勤・通学ではなく、完全にレジャー、健康づくりのツールになっています。 当然、お金持ちしか乗りません。
パンプーリャの近代建築群 Pampulha Modern Ensemble
ベロホロゾンテ市街の様子。南米の一般的な大都市の風景です。
パンプーリャの近代建築群 Pampulha Modern Ensemble
中心部は治安が悪いところも多々あり。これも南米のお約束。
パンプーリャの近代建築群 Pampulha Modern Ensemble
商店も多く、生活しやすそうな町です。
パンプーリャの近代建築群 Pampulha Modern Ensemble
ブラジルのお約束、「治安の悪さ」は確かにあります。
ベロオリソンテ動物園 Fundação Zoo-Botânica de Belo Horizonte
世界遺産サイトの隣のブロック、距離にして数百メートルほどのところに動物園があります。
ベロオリソンテ動物園 Fundação Zoo-Botânica de Belo Horizonte
オオアリクイです。南米では比較的よく見かける動物です。
ベロオリソンテ動物園 Fundação Zoo-Botânica de Belo Horizonte
動物園内に水族館を見つけました!。水族館ファンの自分は、当然行きます!
ベロオリソンテ動物園 Fundação Zoo-Botânica de Belo Horizonte
このミナス州の Velho Chico川流域の淡水魚を中心に展示しているようです。
ベロオリソンテ動物園 Fundação Zoo-Botânica de Belo Horizonte
うーーん、コイ科のような魚。
ベロオリソンテ動物園 Fundação Zoo-Botânica de Belo Horizonte
カメなどもいました。
ベロオリソンテ動物園 Fundação Zoo-Botânica de Belo Horizonte
パクーPacuとは、ピラニアの仲間を指します。南米には様々な種類のパクーがいるそうです。
ベロオリソンテ動物園 Fundação Zoo-Botânica de Belo Horizonte
ピラニアです。日本の水族館にいるコロソマもこの仲間だそうです。
ベロオリソンテ動物園 Fundação Zoo-Botânica de Belo Horizonte
上から水槽を見られる場所もありました。それにしてもお客がいません。全館、貸し切り状態でした。
ベロオリソンテ動物園 Fundação Zoo-Botânica de Belo Horizonte
水族館は火曜日から日曜日の9時から16時まで開館。入場料は約200円ほど。
ベロオリソンテ動物園 Fundação Zoo-Botânica de Belo Horizonte
動物園を見終わって、帰ろうとしたら「鳥居らしきもの!」を発見。近づいてみると・・・。
ベロオリソンテ動物園 Fundação Zoo-Botânica de Belo Horizonte
ななんと「日本庭園」と漢字で書いてありました。
ベロオリソンテ動物園 Fundação Zoo-Botânica de Belo Horizonte
「火曜日は写真撮影や、映画撮影などのグループで使用できますので、希望の方は下記にご相談ください。水曜日の9時から12時、13時半から16時半まではガイドツアーをします。15名以下のグループでご参加ください。入場無料です」との解説がありました。
ベロオリソンテ動物園 Fundação Zoo-Botânica de Belo Horizonte
「2008年6月16日。日本からのブラジル移民100周年を記念して、この庭園を作った」とのこと。ミナス州知事、ベロオリゾンテ市長、この公園理事長、在リオ日本国領事、在ベロ日本国領事、日系協会理事など、この庭園の設立に尽力した方々の名前がありました。
ベロオリソンテ動物園 Fundação Zoo-Botânica de Belo Horizonte
庭園自体は小さなものです。でも、池があり、茶室らしきものもあり、確かに日本庭園です。
ベロオリソンテ動物園 Fundação Zoo-Botânica de Belo Horizonte
ここに入るには無料ですが、警備員も常駐しており、大切にされていることを感じました。
ベロオリソンテ動物園 Fundação Zoo-Botânica de Belo Horizonte
「日本庭園の美」ということで、神道や仏教の影響も交え、日本庭園のでき方や芸術性について書いてありました。「日本庭園は仏教での極楽浄土の形の一つを表している」など、正直、日本人でも知らない内容に「ホントかな?」と思うこともありますが、自分が勉強不足だけなのかな・・・とも反省します。
タンクレード・ネーヴェス国際空港 Aeroporto Internacional Tancredo Neves】ベロの主要空港です。市内から20kmも離れていますが、田舎道なので30分ほど車を走らせれば着きます。
タンクレード・ネーヴェス国際空港 Aeroporto Internacional Tancredo Neves】それにしても・・・。ブラジルの空港って、なんか”暗い”イメージを感じます。簡単に言うと”治安が悪いところに来てしまった”という印象を与えてしまう雰囲気を感じます。(ま、実際そうなのですが・・)
ベロオリゾンテへの道 A estrada para Belo Horizonte
世界遺産サイトとはますます離れる話をごめんなさい。ベロへブラジル最大の都市サンパウロから車で訪れる方法について書きます。ちなみにこの写真はサンパウロからベロへ車で行こうとした時のカーナビの画面。591km、約6時間半と書かれていますが、まちがいなくこの時間ではたどり着きません。
ベロオリゾンテへの道 A estrada para Belo Horizonte
ベロ市内から、サンパウロへ向かう車線の表示です。サンパウロまで572km。600km弱ですね。
ベロオリゾンテへの道 A estrada para Belo Horizonte
ちなみに、この2都市を直接結ぶ道は、この1本。BR-381 Rodovia Fernão Dias (BR381号線 ホゥドビア フェルナン ジアス)という道をひたすら行けばいいだけです。
ベロオリゾンテへの道 A estrada para Belo Horizonte
BR-381 Rodovia Fernão Dias 沿いには露天掘りの鉱山もあります。そうそう、書き忘れていましたが、ここミナス・ジェライス州は鉱物資源の宝庫。ブラジルは鉄鉱石をはじめ様々な鉱物資源があるのですが、何のことはない、ここミナス州が産出の割合のかなりを占めています。そもそもミナス・ジェライスMinas Geraisとは、英語ならばmine がgeneral,つまり鉱山が当たり前にある場所というニュアンスを持ちます。
ベロオリゾンテへの道 A estrada para Belo Horizonte
ミナス州の特産のもう一つが牧畜。ミルクや乳製品が有名です。よってBR381沿いにはそういう店も多数あります。ちなみにここは生チーズ屋さん。
ベロオリゾンテへの道 A estrada para Belo Horizonte
チーズ屋さんの外観。様々な国からの移民のため、チ―ズ queijo も日本なんかよりもずっとヨーロッパに近い感じがします。
ベロオリゾンテへの道 A estrada para Belo Horizonte
特産物その2、イチゴ morango。値段も安くありません。日本と同じかやや高めの感じです。日本のセール時の方が安いくらい。しかも・・・。高くてもあまり甘くないです。街の市場で売るときは、試食時に砂糖水を付けて甘さをごまかす・・・なんて話が当たり前に聞こえてくる世界です。というか、日本の品種改良がすごすぎるのだと感じます。
ベロオリゾンテへの道 A estrada para Belo Horizonte
 BR-381 Rodovia Fernão Diasの全てが書いてありました。ブラジルにしては珍しい、分かりやすい地図です。
ベロオリゾンテの病院 Hospital de Belo Horizonte】
またまた世界遺産サイトには関係のないことを書きます。実はこの街を訪れた時、妻が足のけがを悪化させてしまい、どうしても痛いと言うので、大きな総合病院に連れて行ったとろ、簡単な手術をしました。とても親切なドクターに治療していただきました。
ベロオリゾンテの薬局 Belo Horizonte da farmácia】
手術のあと処方箋を持って薬局に行きました。ブラジルの薬は非常に強く(日本の約2〜3倍らしい)、飲み方も日本とかなり異なることが多いのですが、お医者の指示を信じるしかありません。蛇足ですが、ブラジルではお医者も薬剤師も英語が話せることはまれなので注意が必要です。特に薬の用量などは、間違えると大変なのでしっかりと確認が必要ですね。
サッカー futebol
ここベロオリゾンチはサッカーW杯の時の会場の一つ Estadio Mineiraoミネイロン競技場。自分もW杯の前の大会、コンフェデレーションズカップ Confederations Cup の日本vs メキシコ戦をここで観戦しました。
サッカー futebol
Estadio Mineirao ミネイロン競技場の中。この熱気なんとも言えません。ブラジルのローカルサッカーを感染しても熱気がありますが、やはり国際マッチともなると格が違います。
サッカー futebol
TVでおなじみのあの有名人が・・・
サッカー futebol
こんな感じで目の前に・・・・
サッカー futebol
0:3で負けてしまった試合でしたが、やはり本物の迫力はすごかったです・・・
サッカー futebol
試合終了後。仲良くなったとなりの席のブラジル人が「日本、良くがんばっていたね。大好きだよ」とボクが持参した日の丸を掲げてくれました。ブラジル人は本当に良い人が多いです!
サッカー futebol
近くにいたメキシコ人サポーターともすごく仲良くなりました!。ウチの子をすごくかわいがってくれました。中南米の人々、本当に暖かいです。もっともっと日本人も頑張らなくちゃいけないところがたくさんあるといつも思います。