サントス-グアルジャーの渡し船 Barcas Santos - Guaruja

 

    • 南米最大の都市サンパウロから港町サントスに向かう道路は、ホゥドビアドス イミグランテス 州道160号線 Rodovia dos Imigrantes SP-160と呼ばれる高速道路か、ホゥドビア アンシエッタ 州道150号線 Rodovia Anchieta SP-150を通るのが一般的。
  • サントスまであと少しと言う場所にある魚のオブジェ。イミグランテス Rod.dos Imigrantes と、アンシエッタ Rod. Anchietaの合流付近。クバタン Cubatãoの市内・・・だと思います。
  • サントスの町につきました。
  • ここが歩行者用の入口。料金はR$3.1 (90円)程度。
  • 車の場合はこうやって列の後ろに待ちます。ひたすら待ちます。初めてここに来た日本人なら「え? ここでいいの?」「ただ待っていればいいの?」「チケット買わなくていいの?」 とかなり心配になりますが、全く何も考えず列の後ろに並んで待っていればいいのが南米流。(こんなのはなんとでもなります・・・と分かったのはかなり後。)
  • 前の車が進んだら、迷わず進みます。ちなみにブラジル人はとても待つことが上手。多分日本人より礼儀正しく並ぶ国民だと思います。よって誰かが割り込みをするわけでもなく、規則正しくスイスイと進みます。
  • というわけで進んでいくとフェリーの中にいました。かなりツメツメで車を載せます。
  • そして、あれよあれよと言う間に、出港!!
  • あまりの気軽さに「ええ?ここって海の上だよね」 と思わず回りを確認。確かに海の上です。
  • この岸壁にしか見えない写真ですが、これが「船首」です。出港の時、黄色の板が持ち上がって、一応船首っぽくなりますが、やっぱりただの板のように見えます。このフェリー。完全に道路の一部として機能しているようです。
  • こんな写真ですみません。この黄色い大きな柱の上が操縦室になっています。
  • 反対側の船です。こちらの船と同型です。
  • とても海の上とは思えないのですが、やはり海の上。
  • 「オレは海の上を走っているぞ」という風景。 ・・・たまたま先頭にいただけですが。
  • 待機するタグボート。サントス港は大型船が大量に出入りします。橋をかけるならばよほどの高さが必要です。
  • というわけで10分足らずで対岸に着きました。「さあ料金を払おう」・・・と思いましたが、ゲートも何もなく、そのまま大きな道路に直結です。まわりの車も何のためらいもなく進んで行きました・・・。
  •  実はこのフェリー。グアルジャーーサントス間のみ料金を取るのです。よって、サントスから乗った人は無料、ということになります。こんなテキトーなところも、日本ではありえませんよね。

    【サントスと隣町を結ぶ船】

    南米随一の規模を誇る港町、サンパウロ州サントス。ブラジルを知っている方なら「日系移民の船が着いた港」と思い浮かぶかもしれません。

    地図を見ていただくと分かりますが、そんなサントスは地形的に半島のような形になっており、東となりの町、グアルジャーGuarujaに行くためには、半島の根っこまで戻る必要があります。海岸には水路があり、この水路沿いに岸壁が作られているのですが、反対側の岸はわずか600mほどしか離れていません。でもこの岸を渡れないために、43kmを迂回しないと隣町まで行けないのです。

    こんな不便な状態を解消しようにも、この水路には大型船が頻繁に往来するので、よほど大きな橋でないかぎりかけることができません。また、地下トンネルも何度か計画されていますが、未だ先が見えない状態です。

    では、人々はどうしているかというと、フェリーがあり、それを利用しています。現在、サントス―グアルジャー間の移動量は1日当り4万人、車が1900台とのこと。重要に対してインフラが間に合っていなくて、休日などは1時間も待たされることもある施設なのですが、ブラジルらしい施設なので紹介します。

     

    【渡し船について】

    運営母体はDERSA – Desenvolvimento Rodoviário S/A サンパウロ州の道路公社。

    渡す距離はわずか450mです。料金はR$12.3(約360円)

    この渡し船についての公式サイト

    https://www.dersa.sp.gov.br/travessias/travessias-automoveis/santos-guaruja/

     

    【サントス―グアルジャー間の海底トンネル計画】

    いろいろな新聞記事を読んでいたら、2014年8月末、この場所に海底トンネルを掘る工事の入札公告があったようです。その後の顛末は分からないのですが、紹介します。

    〔海底トンネル計画の概要〕

    サントス港とグアルジャーを結ぶ海底トンネル計画の概要は以下のようなものです。サントス―グアルジャ間の移動量は1日当り4万人、車が1900台。この両岸を道路で迂回すると、現在43キロになりますが、トンネルが出来ればこれが1分で行けます。トンネルは港の底を通るので、水面下21メートルの深さが必要です。トンネルの海底部分の長さは762m、接入(出)部を含む全長1700mになります。工法はこの地区に最適な「沈埋トンネル」方式が採用されます。沈埋工法とは、あらかじめ地上(GUARUJA)でコンクリートの函(ケーソン)を作り、これをトンネルの建設場所まで船で曳航し、後、これを海底に沈めて各函(ケーソン)を接合し、トンネルとする方法です。 函(ケーソン)の大きさはそれぞれ、長さが127m、高さが10m、幅が35mで、これが6個必要です。これで片側3車線の道路が出来ます。工事費・計画全体で12億ドル。トンネル工事だけで4億5千万ドルと計算されています。工期は44カ月でBNDES銀行の長期、低利融資がつきます。 入札・8月27日告示、10月14日資格審査書類提出・即日開封です。ここで資格OKとなったグループが価格などの付いた正式見積もりを出し、審査を受けます。建設主体はDERSA(サンパウロ州の道路公社)で今年中に発注を決めるとしております。

    引用 SÃO PAULO SHIMBUN 2014年12月

     

    【おまけ サンパウロからサントスへ】

    ほとんどの方はサンパウロを起点とすると思いますので、サンパウロからサントスまでも紹介します。都市圏で言うと人口2000万人近い超大都市のサンパウロと、その港町であるサントスはわずか70km弱の距離。でもそこには800m近い標高差があります。今は高速道路で1時間ちょっとで移動してしまうこの都市間もかつては鉄道で、大きな大きなドラマを生みました。

    詳しくは以下のサイトで。

    パラナピアカーバの鉄道町 

    サイト構成の雰囲気(というかデザインも)が似ていますが気のせい・・・ではないです。管理人は同じデス。