トップ > 南北アメリカの世界遺産 > ボリビアの世界遺産 >【世界遺産登録外】ウユニ塩湖
筆者の主観的評価 | ||
オススメ度 | 突き抜けるような青い空、どこまでも白い平原、幻想的な水・・・。風景の全てが幻想的。「地球上にこんな場所があったんだ」としみじみ感じてしまう地球の果てを感じる場所です。 |
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訪問のしやすさ | ボリビアの片田舎に行くのはやはり大変です |
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旅行環境整備 | ウユニの街には家族経営の超小規模な「なんとなく旅行会社」が数十軒もあります。英語もなんとなく通じる場合もなくはありませんが、ほとんど通じないと考えた方がいいかも。 |
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総合評価 | 「地球上の今まで見たことの無い場所を見たい」「この世の果て感を実感してみたい」という方には超オススメです。 |
ウユニ塩湖へ行こう! | |
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概要 | 標高3700mに広がる南北100km、東西250kmの広大な塩の平原。それがウユニ塩湖です。ここは「かつて海底だった場所が、火山活動によってそのまま隆起して水はなくなったが
平原と塩がそのまま残った土地」です。そもそもボリビアのあるアンデス地方は平均的に標高が高く、首都ラパスで3600m、ウユニで3700m、ペルーとの国境にあるチチカカ湖で3800mもありますが、テイワナクの項でも書いたとおり、山間にある平原、それも日本国内の盆地よりももっと規模が大きく、平野になっている場所が多くあります。これはこのあたりがかつて海だったことが影響しています。ちなみにチチカカ湖も塩分濃度がある程度高いこともこれを裏付けています。 ウユニの街自体は塩の積み出しを糧として発展してきた街で、それを輸送する鉄道も大きな役割を果たしました。そのため、塩湖ほとりには古い蒸気機関車が廃棄されている場所があり、観光名所の一つとなっています。近年は塩だけでなく、大量のレアアース(リチウム)などが発見されて、日本企業をはじめとして各国が着目していますが、ボリビアの鉱物は基本的に国の所有物なので、採掘には国の許可が必要で、輸出交渉も暗礁に乗り上げている・・というのは現地ではよく噂されている話です。 なお、日本人旅行者の中では「ウユニ塩湖」と称するのが一般的ですが、現地では「Salar de Uyuni:ウユニ塩原」と称していて、学術的にはこちらのほうが正式だと思います。英語での通称名は「UYUNI Salt Flat」。これもスペイン語と同じ「ウユニ塩原」ですね。 |
旅行者にとっての 「ウユニ」 |
今でこそウユニ塩湖といえば、各種メディアで取り上げられて、それなりの知名度はあります。また、世界を旅するバックパッカーの中ではかなり有名な場所。しかし、ペルーのマチュピチュやチリのイースター島、エクアドルのガラパゴスのような派手さはなく、有名な遺跡や生物があるわけでもなく「ただの平地でしょ?」的な、やや地味な存在だったように思います。またボリビアという地味な国にあることもあり、実際に訪問する日本人はそれほど多くなかったようです。でも、実際に訪問した人からは「絶景だった」「すごく良かった」「是非行くべき」などの賞賛の言葉が多数出るのもこの場所です。 |
個人的感想 | 個人的には「超オススメ」。 まさに「絶景」という言葉が当てはまる、非常に印象的な場所でした。まず空が違います。空の青さが「抜けるよう」でいて「上に行くにつれより青くなる」「より濃い」「より宇宙に近い」青です。このサイトの写真では撮影の腕とカメラ・レンズが良くなく(それでもデジタル一眼中級機ですが)、上手ではないのですが、実物は本当に感動する空でした。 しかも夜がまたすごい。360度、全天が天体ショーともいえる、降ってきそうな満点の星空。天の川なんて星が見えすぎて、「地平線に光の川が突き刺さっている」印象すら受けました。星が好きで世界各地で星を見てきた自分ですが、ここの星は、北欧の北極圏で見た星空やアフリカの砂漠で見た星空を押さえて、間違いなく自分がみたベストです。 また、どこまで走っても白い平原(100km×250kmの塩の平原)、水のある場所では鏡となる風景、壁も床もベッドも(ただし布団は別)すべてが塩で出来ている塩のホテルなど、ここでしか味わえない風景がありました。 |
南米駐在日本人の中での話 | 「ウユニって行ってみたいけど、高山病が心配」 「まずマチュピチュとクスコに行ってみて様子を見るといいよ」 「ラパスからの道ってどう?」 「雨期のバスは大変だね。アマゾナスが飛んでるから、使えたとしたらそれがいいよ」 「でも、アマゾナスはかなりヤバイ会社だね。遅延・欠航は当たり前みたい」 ・・・ということで南米に居住し、現地事情に通じているはずの日本人でも「高山病の心配」「アクセスの心配」から躊躇している人が多いと感じました。 |
「子連れでウユニ」の工夫 | そもそも、家族、しかも小さな子連れでウユニなんて行かないのが普通かもしれません(笑)。でも、ウユニはただの塩の湖。水や岩の高度なアクティビティが待っているわけではありませんので、子連れでも大きな心配もないかも・・・と考えて、小さな子連れで行ってみましたが、唯一にして最大の課題が「体調を崩したときの処置」でした。中でも高山病対策が必須となります。標高4000m近いウユニですから、高山病の危険性は多々あります。しかも、仮にここでひどい高山病になったとしても、行く場所がありません。定期の飛行機は首都ラパスまで。バスで移動する手もありますが、雨期には道路封鎖の危険性もあります。そもそもラパスも4000m近くありますので、そこからさらに移動しなくては低地にはいけないことになります。 ・・・と、いろいろ考えると高山病にならないのが一番! 対策は「高山病予防薬を飲む」「コカ茶を飲む」「気分が悪くなって少し休むとき、横になって寝ない」など、いろいろ言われていますが、特に子どもにはこれしかありません。 「絶対走るな」と。 ちびっ子を広い場所に行けば走りたくなるのは当然なのですが、ウチの場合(小学校低学年が2匹)事情を丁寧に話し、特に最初はゆっくり動くようにさせました。不思議なもので滞在1週間もするとすっかり順応し、ボリビア人のおじさんとかけっこできるくらいになりました。 大人の場合も、いろいろな旅行者を見ていますと、老若男女・体力のあるなしに関わらず高山病になる危険性があります。体質を気にしたり、投薬方法も大切なのかもしれませんが、高標高地に来た最初の数日、動きを押さえることが何より重要かと思います。尚、自分の周りの南米駐在日本人ファミリーも何家族もウユニを訪れましたが、やはり小さな子どもが走り回って、高山病になり大変だった、という話はよく聞きました。また、南米の本社または支店を置く、多くの日系旅行会社も「ウユニに子連れは無謀です」と回答する旅行社が大変多いということも申し添えます。 |
自分のプラン | 旅行会社に縛られた動きをするのがキライな自分は、例によって当初は「全くのフリープラン」で考えていたのですが、 @フライトの絶対数(便数・座席数)が少ないこと。 Aウユニでの移動手段=ドライバー付きの車を借りる必要性 などが判明して、結局、フライトだけは事前にとり、しかも訪問前日に、電話(ラパス市内のホテルのWifi電波を使ってパソコンのスカイプ電話)で(ガイドブックから適当に選んだ)旅行会社に「明日行きたいけど?空港まで迎えに来てもらえますか?」と電話して、「あとはその場で考えよう」と、現地に向かいました。 具体的には 1日目 ラパス発のフライトでウユニ着。旅行会社で簡単な相談をしたあと、車で「列車の墓場」-「塩の工場の村」-「魚の島」(昼食)-水が湧き出しているところ-塩のホテル(泊) 2日目 塩のホテルでゆっくり-車で「火山」-「塩湖のいろいろ」-塩のホテル着 3日目 塩のホテル着-ウユニ市内-空港へ-フライトでラパスへ という日程になりました。 |
ウユニへのアクセス | まずどこかを経由して首都ラパスに入るのが一般的でしょう。ボリビアの国力の問題もあり、近隣諸国からのアクセスも貧弱ではありますが、それなりに便数もあります。ラパスからウユニまでは、数年前まではバスが一般的でした。 しかし、雨期には道が封鎖されたり、時折政情不安が原因で閉鎖される場合もあるとのことで、心配が残ります。 |
アマゾナス航空にまつわるあれこれ |
ラパスーウユニ間を空路で結び始めた航空会社アマゾナス航空。私たち旅行者にとっては、まさに待望の路線です。ところが・・・・。このアマゾナス航空。正直言ってかなり心配な会社です。個人的感想では、世界中で自分が今まで利用してきた50数社の航空会社の中でもワースト5にランクインする会社です。少なくとも自分が利用した2012年8月はそうでした。 「ウユニ行きは飛行機が小さいからすぐに満席になるってよ」。そんな噂を聞き、あせってwebサイトを探し始めてのが渡航2ヶ月前。サイトの雰囲気的にすでにかなりの予約が入っていそうな感じがしましたので、「これははやく日程を決めて予約しなくては」と、早速プランを練り始めたのですが、なぜかサイトがかなりの頻度でダウンして見られないのです。「これでも航空会社?」と思えるほど、404エラーが頻発していました。 それでも他に方法がないので粘り強くアクセスしていますと、すんなり予約画面が出た時がありました。「よしよし、これで予約しよう」とクレジットカード番号も含めすべての情報を入力し、予約ボタンを押したとたん、予約完了とともに、その瞬間にクレジットカードから引き落としがされました。「予約確認メール」「Eチケット発行」などの前に!です。本人が入力し、同意したものなので間違ってはない気もしますが、日本の契約に関する法律から言えば「再確認」は必須なので少々あせりました。 その後、自分の予約を確認すると「アクセスできません」と出たり、サイト表示が消えたりしましたが、最後には「予約済み」と表示されたので少し安心して現地に向かいました。 さて、ラパスに着き、明日ウユニに出発と言う時、心配になり、ラ・パスのエル・アルト空港のAMAZONAS空港カウンターに行き予約再確認(リコンファーム)をしてみました。意外にもお姉さんはてきぱきと処理し、すぐに予約が生きていることを確認し「予定通り7:00発です。2時間前の5:00には来てください」と返事が返ってきました。 「なんだ、アマゾナスやるじゃん」と思ったはその一瞬でした。 ラパス市内に移動し、ホテルに入り、メールをチェックしたらアマゾナスからメールが届いています。 「明日の7:00発の便はキャンセルされました。10時発になりますので8時には空港にきていてください」。「あれ?30分前に、カウンターの姉ちゃんが言っていたのはなんなんだ?」と思いつつ、翌日時間通りにカウンターに行きました。 搭乗手続きはすんなりできましたが、出発ゲートに出発時刻が表示されません。結局搭乗は1時間遅れ、機体の出発は2時間遅れでした。しかも小さな飛行機で、満席のはずですが、見るといくつかの席が空いています。「乗りたい人が大勢いるのに、どうして開けておくんだろう」と、よくよく観察してみると原因が判明しました。上部にある荷物入れ(ヘッドラゲッジコンパートメント)下部に着いている緊急用酸素マスク部分が故障したままなのです。つまり安全装置の不具合のある場所は座らせてないということのようでした。故障したまま飛ぶのは不安(というより法律違反)ですが、故障箇所を修理しない飛行機も不安です。 それでもフライト自体は不安になることもなく、ほんのちょっとした機内サービスまであり、心配を感じませんでした。 そうそう言うのを忘れていましたが、ネット予約時、午前2便あったフライトは、現地ではすべて1便扱いになっていました。つまり、スケジュールもあてにならないということです。 |
ウユニ-ラパス間の移動 | 復路、ウユニーラパス間もなかなかのものでした。
ウユニ市内のアナゾナスオフィスは、なんとかレストランの下のスペースですが、そこでチェックインすると、ボリビアチックな超おんぼろバスで空港まで連れて行ってくれます。(たしか100円程度払った気がします)。「こんなぼろバスに乗客が乗るんだ」と思ったのもつかの間、最後にはスタッフも書類などを持って乗り込み空港へ。空港に着くと唯一の備品らしい体重計を取り出し、あとは机の上で紙とペンを使った搭乗手続きをします。出発時間は当然、数時間遅れました。 とはいうものの、自分たちはまだ良い方です。ウユニで会ったある人は「アマゾナスのサイトを見ると、ウユニ-クスコ間の予約も受け付けていたからそこで予約し、カードから引き落としもされたんだ。だけど出発直前に詳しい人から、『アマゾナスのクスコ線なんて飛んでいないよ。路線開設の申請が出されたって話はきいたけど、機材もないよ』と聞き、急いでメールで問い合わせても返事なし。でも飛んでいないことは確からしいから、キャンセルしようとしたんだけどできない。仕方ないから別路線で高いチケット買ってきたんだ。でも、引き落としは全額されているから、とにかくカウンターに行って払い戻しをしてもらいたいんだけど・・』」。この後の話を聞いていないのでどうなったのか不明ですが、とにかくすごい会社です。 |
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