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ベラヴェシュスカヤ・プーシャ/ビャウォヴィエジャの森
Belovezhskaya Pushcha /Białowieża Forest


一端をポーランドに、反対をベラルーシに所属するこの森林地帯は、この地域の大切な動植物の宝庫として世界遺産に指定されています。ポーランドとは、英語のplaneにも通じる「平らな土地」というのが語源の一つだといいます。ポーランド国内をくまなく回ると分かるのですが、この国は本当に平らな場所が多いです。そんなポーランドにあって貴重な森林地帯がここ、ビャウォヴィエジャ。かつての森林切り出しの鉄道や駅も残っていますが、現在は公園になっていて、保護の手が入った静かな森になっています。(2001年訪問)

 

 

ビャウォヴィエジャの森に行こう! Chodźmy do Puszczy Białowieskiej!
さて、ヨーロッパ最後の原生林に出かけてみましょう!
ポーランドは肥沃な土地を持ち、ヨーロッパ各地へも移動しやすい立地です。北はバルト海に面し、北東はロシアの飛地カリーニングラード州とリトアニアに接し、東にはベラルーシとウクライナ、南はチェコとスロバキア、西はドイツと国境を接しているなど、どこに行くにしても行きやすい国です。
でも、言い換えるとどの場所からでも侵入されやすいことになり、何度も何度も他国の支配を受けます。16・17世紀には、ヨーロッパにおいてオスマン帝国に次いで広大なポーランド・リトアニア共和国となった時代もありましたが、大国に分割されました。
世界第一次大戦後、1918年に独立しましたが、すぐにナチスドイツ・ソ連に侵略されます。大戦後はソ連崩壊まで共産圏の一つでしたが、ようやく1989年に自由選挙が行われ「ポーランド共和国」になりました。写真は、ロシア正教の影響を受けた教会です。ちなみにソビエト共産党は宗教を全否定していましたので、これらの教会にとソ連の支配の関係はありません。
さて、そんなことを思いながら、森を目指して車を走らせます。
途中、こんな牧歌的な風景にも出会いました。
ヨーロッパの「納屋」。こういう風景、好きです。
平らな土地がひらけています。

 

ヨーロッパ最後の原生林へ Do ostatniego dziewiczego lasu w Europie
いよいよ森に近づいてきました。
牧草地の間の森が増えてきます。
徐々に自然豊かな場所になってきました。
ポーランド側が1979年、ベラルーシ側で1992年に世界遺産登録されましたが、2014年に拡張され、14万ha以上の面積を占めるようになりました。
ここはバルト海と黒海の分水嶺に位置し地理的にもとても興味深いところです。
この森を象徴するヨーロッパバイソンは地域全体で約900頭が生息しているとのこと。これは野生のヨーロッパバイソンの30%にあたるそうです。他にも哺乳類は59種、鳥類250種以上、両生類13種、爬虫類7種など数多くの固有種が確認されているとのこと。
水が・・・キレイですね。豊かな自然を感じます。
こんな小道に入ってみました。おおお、目指していた森に近づいたようです。
池も人工的なものが少なくなってきました。
鳥が鳴き、虫が鳴き、静かに時が流れています。
こんな森になりました。
きっと、ここらへんなんでしょう。こんな森の中をあちらこちら歩いてみました

 

鉄道の跡 Tory kolejowe
実は隠れ 鉄オタ の自分です(別に隠してないけど)。よって海外でも鉄道駅を見ると反応してしまいます。森周辺を走っていたら配線跡を見つけたので行ってみました。
明らかにここ10年以内に廃線になった路線ですね。
近くにはこんな木材の集積場もありました。原生林とはいえ、この森林資源を積みだしている産業もある、ということでしょう。
廃線跡に何とも言えない郷愁を感じるのは自分だけでしょうか・・・。

 

以下は、極端に画質が悪くなります。ご承知おきください。
非常にわかりにくい場所にありましたが、こんな標識もあったので、気を付けて走っていけば大丈夫だと思います。
おお、ビャウォヴィエジャの町につきました!
そうそう、ワルシャワからも直通バスがあるらしい。一日数本とのことですが。
バス停の表示です。ええと、どこに行くのかよくわかりません・・・。
よく見ると英語です。一応ツーリスト向けの表示ですね。
町は静かな雰囲気でした。
時折、観光客向けの看板もありました。
これは何?と思う監視台が森の中にありました。気が付けばここはベラルーシとの国境線です。EUのはずれでもありますので、そりゃ監視台ぐらいはあるのでしょう。
おお、鉄道の踏切です。
ここは線路が生きていました。
こんな車両も放置されていました。
廃止されてしまった駅のホームです。
街はずれにて。