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タンジェ旧市街 Old city of Tanje مدينة طنجة القديمة


自分がモロッコ・
タンジェを
訪問するように

なったいきさつ

2020年1月(コロナの直前です)。久しぶりにまとまって時間がとれ、比較的長期間旅に出かけることができました。ロシア、中東となかなか普段訪れることがなく、訪問自体が困難な国を旅した後、「少しは温暖な先進国に行こう」とイベリア半島に渡りました。しかし、見たかったバルセロナのサグラダファミリアやグエル公園、グラナダのアルハンブラ宮殿などは、全て「入場券が売り切れ」で、正門まで行っておきながら中に入ることができませんでした。係員さんにアドバイスされたのは「明日以降のチケットをネットで予約してみて」でしたが、サイトを覗いてみても、一週間後までは売り切れの連続でした・・・・。この時点でかなり落ち込みましたが、そんな時、ふと地図を見ていたら「おお、スペインってジブラルタル海峡を挟めばモロッコに近いんじゃね?」と気が付きました。普通は日本を出国前にすべての可能性のある訪問先を調べてみる自分ですが、モロッコに渡ることは全く予定外でしたので手元に情報がなく少々ためらいましたが、その場で検索するとジブラルタルのそばのタリファTarifaからフェリーが出ていることがわかりました。早速、とりあえずタリファに向かい、海岸沿いに宿を取りました。
 でも宿のお姉さんにモロッコ行きのフェリーのことを聞いても「よくわからないわ。直接、港のフェリーターミナルに行って聞いてみたら。」とのこと。仕方ないので、ネットで大体の船の出発時間を調べ、翌朝早めにフェリーターミナルに行きました。幸いターミナルに大きな駐車場があったのでそこに車をとめ(言い忘れていましたが、車で移動していました)、無事乗船チケットを入手・・と、いろいろな方に様子を聞きながら「日帰りモロッコ」「日帰りアフリカ」を堪能してきました。
予約なしで
多分大丈夫
船はかなりの頻度で出ているようです。船会社は2社ありますが、毎正時にはほぼどちらからの船が出ているようです。また船内は余裕があり、よほどの団体客が来ない限り、人間が乗る分には余裕がありそうなので予約の心配も少なそうです。乗船時間は1時間。国境なので出入国もありますが、それほど厳密ではなく、10分~15分もかかりませんでした。よって日程に余裕がない方は日帰りでも行って帰ってくることは可能です。もし、スペインを訪れる日程に余裕があればぜひおすすめしたい、プチアフリカ旅行です。

スペインのタリファから地中海の航海に出発! ¡Sal de Tarifa en España para un viaje por el Mediterráneo!
では、スペインからモロッコに渡る場合の様子を紹介します。今回のこの航路を運航している船会社は2社。赤いFRS社と青いINTER SHIPPING社です。窓口には出発時間が掲示してありますのでそれを確認しながら切符を購入します。どうやら2社同時には出航しない感じなので時間にあった会社を選べばいいと思います 
ちなみに自分は行きは赤いFRS、帰りは青いINTER SHIPPINGを使ってみました(単に都合の良い時間の運行がその社、というだけの理由です)。ネットの評判ではどちらも同じ感じでした。でも個人的には赤いFRSの方が少し良かったです。理由は船の構造が少し違ったからです。
出発のボード。日にもよりますが、毎正時には出ているようです。
切符を買って、出向の30分前には並んで出国審査をします。国際航路とはいえ小さなターミナルですし、係員さんから声がかかり、乗客が並び始めるのでその流れに乗っていれば心配ありません。無事審査が済むと徒歩で船に移動します。これが、今回の船です!
おおお、これが推進装置。大型船ですが、水中翼船のように高速航行船です。
乗客の入り口も車と同じ。スロープを歩いて船内へ。大きな荷物はデッキにおいて、手荷物だけ持って階上の客室に行きます。
船に入り、まず手にするのはこれ。いきなりですが、モロッコの入国書類です。気が付けば、いまや世界の入国審査は最近は電子化が進み、カメラや指紋を機械的に取るところばかりですが、ここでの入国は昔ながらの紙でした。懐かしい感じです。
船が動き出す前なのに人が並んでいます。これは何かと言うと、モロッコへの入国審査です!。ななんと、船内で審査をしてしまうとのこと。係員は2人しかいなくて、それなりに時間がかかるので、乗客はこうやって任意の時間に並んで審査を受けます。ちなみに審査の様子を見ていたら、スーツケース型のPCにパスポートデータなどを取り込み、それなりに厳重な審査をしているようでした。
これがチケット。予約もせずに、窓口ですぐ買えました。お値段は片道EUR45(5400円)。これ以外に料金の徴収はなかったので、おそらく出入国の手数料込みの値段とすれば妥当な金額のような気がします。
いよいよ出航。ヨーロッパ大陸にしばしの別れを告げます。
これがターミナルビル。出国、入国審査はそれなりにきちんとありました。
おおおおおお!地中海です!!。ヨーロッパ大陸とアフリカ大陸が最も近づいている場所と言いながらも、そこはやはり海。対岸が遥か彼方に感じます。古人が フェニキア時代から行き来してきた航路を自分が進んでいることだけでも感動です!
船内の様子。カフェテリアもあり軽食も販売しています。
国際航路ですから、免税店も。でもそれほど人気がない気もしました。
デッキに出て風に吹かれていると、カメラ好きのおじさんから「お前、知ってる?ここ、イルカがいるんだよ。ほらこれ今撮ったやつ」とイルカの写真を見せてもらいました。地中海、自分が考えているより遥かに多様性に富んだ海のようです。
そうそう、船会社に2社あるといいましたが、自分は赤のFRS社がいいなと思った理由がこれなんです。FRS社のこの船は、こうやって外に出られるデッキがあるからです。とても狭く、かつ喫煙所も兼ねていて、ややタバコの煙が流れてくるのが難ですが、青いINTER SHIPPING社の船は外に一切出られませんでしたので、自分としては絶対にこちらの方がいいと感じました。
地中海は交易の海。目に入るだけでも多数の船が行きかっていました。
気が付くと、近代的な建物が。なんとこれがモロッコです。モロッコを発展途上国かと思っていた自分を反省・・・。
港には大きな船がありました。青いINTER SHIPPING社の船です。
・・・これ、実は帰りに乗った船です。乗り心地は快適でしたが、外に出られる開放デッキがなく、自分のような「乗り物オタク」的にはその部分だけが、イマイチでした。他は快適でしたよ。
さて、タンジェの桟橋に近づきます。
接岸してまず動き出したのが車たち。びっくりしたのがこんな大きな観光バスがそのままお腹に入っていたこと。客席は全部上にあるので、その重心の設計にびっくりしました。
これが乗ってきたFRS社の高速フェリー。こんなモンのお腹に観光バスが丸々入っているんですね・・・。
歩いて岸に向かいます。入国審査は船内で済ませていますので、係員さんに、審査済みのスタンプだけを見せて、入国完了!
モロッコに入国したよ!!! これがフェリーターミナル。両替所はありましたがすべて閉まっていました。困った顔をしていたら「市内にいけばあるよ」と言われました。ホントかな・・・。
駐車場です。奥に見える煙突のようなものはモスクのミナレット(尖塔)ですね。
そうそう、ここを離れる前に、帰りの切符を買いました。帰りは青いINTER SHIPPING社の時間が良かったので購入しました。ちなみに以前フェリーで国境を越えたとき、標準時がずれていて帰りのフェリーを逃した苦い経験があるので、切符を買うとき、窓口のお姉さんに時間も聞きました。お姉さんは、え?という顔をしながらも、自分のスマホの待ち受けを見せてくれました。「当たり前だけど、モロッコでもスマホかぁ」と思いながら時間をみるとスペインと同じでした。
街歩きをする前に、フェリーターミナルの左側を見ると立派な建物がありました。これはモスク。しみじみとイスラムの世界に来たことを強く通関しました。

 

 カスバ(要塞) Casba قصبة
さて、歩き出そうと思ったところに標識がありました。一番上の青いのは「首都ラバト方面の高速道路」。2番目の「cap spartel」とはスパテール岬。ジブラルタル海峡を望む景勝地でたしか12kmほど離れているはずです。左右には港があるのはいいとして下から2番目の「Centre Ville」ソントルヴィーレってのは仏語で、英語ならDowntown 市街地中心部ってことですね。・・・ううう、「外国語がフランス語」というエリアに来てしまったことを痛感。仏語、苦手だなぁ・・・。
さて、最初に見えてくるのは堂々した岩山のような建物群。要塞カスバです。
17世紀のスルタン、ムーレイ・イスマイルが、この町を支配していたイギリス人を退去させたのちに築かせたもので、18世紀と19世紀に幾度となく増築・改修されたとのこと。(ここも下の表記は仏語・・)
ここをきちんと守っている警備員さんもいました。旧市街までの近道になっているのですが、無料・ノーチェックで入れます。
カスバ Casba قصبة とは、アラビア語のgasbahから砦(とりで)の意味らしいのですが、一般的にはマグレブ地域(リビア、チュニジア、アルジェリア、モロッコなど北西アフリカ諸国)にあるの城塞に囲まれた居住地区または要塞都市のことです。固有名詞として使うときはアルジェリアの首都アルジェのものを指すそうです。
とても丁寧に、堅牢に作られています。
振り返ると先ほど降りたフェリーターミナルが見えます。
ここには博物館があり、カスバ内にあった領主の宮殿を利用して古代から近世ごろにかけての豊富な歴史資料を展示しているそうですが、今回は訪問しませんでした。(手元にガイドブック類がなく、スマホで情報を調べることもしなかったので、見落としてしまったのがホントです)
大砲がありました。説明などがないので詳細がわかりません。
小さな大砲が海に向けて並べられていました。
周辺はきちんと整備されています。緑がキレイです。
ここはホテルになっています。もし、このカスバを経由しなかったら大きく迂回して旧市街に入ることになりますが、自分のような気ままに歩ける旅行者は、カスバを経由させていただくと、旧市街ーフェリーターミナルがとても近いです。

 タンジェ旧市街  Medina of Tangier  مدينة طنجة
さて、カスバを抜けていくと、いきなり旧市街(メディナ)に入りました。
この何とも言えない迷路感。ドキドキわくわくです。
おお、ダキアダスターではないですか!。自分がカタールで疾走した車です。
詳しくは「旅の技術ーレンタカー実践編ーカタールでダスターを借りた」を
こうした標識も絵になってしまうのが魅力です。奥に見えるのが、ここの中心となるモスク、グランモスクGrande Mosquée です。
「通行止め 午前10時から午後11時まで」とな。午後11時ってのがここの文化を感じさせます。
旧市街は穏やか雰囲気。旅行者にしつこく何かを勧めるわけでもなくでも無視するわけでもなく、ちょうどよい距離感、に感じました。
地図がありました。・・・でもよくわかりません。
旧市街への入り口 グランソッコ広場(Grand Socco)。新市街と旧市街を結ぶ場所に位置する、タンジェの中心ともいえる広場です。
多くの車が行きかいとても活気のある場所。きっと17世紀から大きくかわらない雰囲気なのでは?と思いました。
ここは前国王ムハンマド5世の歴史に残る演説を記念して正式には1947年4月9日広場(Place du 9 Avril 1947)というそうです。
「途上国あるある」の一つ。野良犬が道の上で、死体のように堂々と昼寝をしている図。
この門をくぐると旧市街。これを撮影している側はヨーロッパのような雰囲気の新市街です。

 

 スーク souq سوق (市場)‎
さて、アラブ圏のメディナ探訪の醍醐味と言ったらやはり、スーク souq سوق。。多種多様な商品が売られている市場です。英語でいえば market に近い意味だと思います。
所せましと並べられた野菜や果物。これらは、スークの外のお店にもたくさん売られていました。
入り口近くに大量にあったのは ホブズ خبز 。マグレブ地方で主食となるパンです。いろいろなバージョンがあるらしいのですが自分にはよくわかりません。
キレイに展示された花束。独特の世界観を感じます。
野菜も売っています。日本とちょっと違いそうですが。
わお、ストレリチアではないですか。 ゴクラクチョウカ.極楽鳥花. Bird of paradiseとも呼ばれるショウガ目ゴクラクチョウ科の単子葉類。南アフリカ原産らしいのですが、今や世界中で栽培されているようですね。ブラジルにもありました。
スパイスがありました。よく見ると袋の高さが違うということは「売れている」ってことなんですよね。
ここのスークは大きな体育館(というか工場)のように屋根がかかっているのですが、時折採光のため、空間になっているものもありました。
肉類のお店  متجر اللحوم Boucherie
スークのすごいところが野菜以外の食料品、つまり肉や魚売り場です。こういったものを見たことがない日本人からすれば、かなりすごい写真が載っています。日本では全ての食べ物がキレイにパッキングされていますのでこういった写真を、グロテスク、と取る方も多いかもしれません。でも、この景色はここの方々にしてみれば日常の一つ。ですので働いている方や、写っている肉や魚の尊厳を失わないように写真を撮りました。いろいろな思いを込めて「私たちの食べ物は、生きているものの命をいただいている」という当たり前のことを可視化している文化の日常風景を紹介します。
そうそう、すべての写真が「少しボケて」「少しブレて」います。これは意図的にやったわけではなく、やはり相手はいつもの日常の商売をされているわけなので、この場で大きなフルサイズ一眼カメラを出してじっくり構えて撮影、という訳にはいかなかったからです(背負っていたリュックには入っていましたが)。よって小さなカメラで、ササっと撮る、という形でしたので、ぶれた写真ばかりになってしまいました。
手前には花や野菜、家庭用品などがありますが、奥にいくにつれて肉類が売られています。
いろいろな肉が売られています。
果物屋さんの隣の、鶏肉屋さん。
牛肉・・・ですね。
まずは、牛の足がたくさん並べてあるお店。
羊の頭?でしょうか?
内蔵部分でしょうか?
上と同じ店です。
鶏肉屋さん。
大きな塊をそのまま展示してある店もありました。
量り売りをしています。
こんな店が何軒も何軒も続きます。
当たり前ですが、イスラムの国ですので、豚肉は一切ありません。
たしかに熱帯地方で、豚肉は衛生的に扱いが難しい、というのもあったと思います。
タンジェのスークは、規模としては小規模だと思うのですが、それでも圧巻されてしまいました。
魚市場 سوق السمك Marché aux poissons
モロッコは世界有数の水産業国です。そして日本との結びつきも深く、なんと輸出国としてはスペイン・イタリアについで3番目だそうです。近年は日本のたこ焼きのタコはほとんどがモロッコ産といわれています。
スークの一番奥は魚市場になっていました。
いきなりですが、こんなものがそのまま売られています。そもそも、たんなる旅行者がここに入っていいのかな、と思いましたが、他にもいかにも外国人観光客という人たちもたくさんいたので、自分も入ってしまいました。(しかもみんなカメラを向けていたので、自分も撮ってしまいました)
アンコウ・・ですね。
手前はエビ。上はサヨリ でしょうか?
日本では見たことはない魚が多数売られています。
こんな大きなものも。
おおお、イカがたくさん。
切り身になっているものは少ないですね
魚市場ですが、セリのようなものをしているわけではなく、仲買人が買い付けをしている、という感じでした。
豊かな地中海の恵みを感じます。
大きなエビ、そしてウツボ?ええ?これって食べられるんですか?

 

タンジェ旧市街  Medina of Tangier  مدينة طنجة
では再び、旧市街を見ていきましょう。そうそう、フェリーターミナルでできなかった両替。旧市街のたくさんの場所に両替屋さんがありますので全く心配はいりませんでした。
お魚屋さんですね。魚がいかに身近な食材かと感じます。
一歩入ると、こんなに静かな通りもありました。
韓国車がいっぱいです。
モロッコのナンバーです。真ん中のアラビア文字 ” ب ”は” B ”を表しますが、なんの意味かわかりません。
旧市街の横はこんな感じの道路になっています。途端に現代的になります。
おお、ここにも地図がありました。丁寧に見るといろいろ書いてあります。
旧市街 メディナへの門
長旅で、下着が不足してきていたので「T-シャツかなにか欲しいな」と思っていた時、店頭にたくさんのサッカーユニフォームが展示してある衣料品店があったので声をかけました。すると店員さんは目の前の商品に目もくれず「ちょっと人を呼んでくるから待っててくれ」と言い、誰かを探しに走っていきました。そして3分後。連れてきたのがこの写真中央の黒服のおじさんです。彼は「ここだと物が少ない。すぐ近くだからバックヤードに来てくれ」と怪しい場所に連れて行こう自分を誘いました。今までの自分なら100%断っていましたが、経験上それほど悪人だとも思えず「本当にそこに連れて行くんだろうな」と感じたのでついていくと、同じ旧市街の中の古い建物の3階に連れていかれました。汚い階段を登り、古い扉をあけると、中はとてもきれいな倉庫でした。「な、ここなら何でもあるだろ?」の言葉通り、多種多様のユニフォームに囲まれていました。当然みんな非正規品のようですが、在庫的には立派でした。「やっぱりレアルマドリードか?」「色は?」「サイズは?」と相談し、無事レアルのユニフォーム(の偽物)を900円ほどで買いました。
段ボールを使った「猫ハウス」に思わずほっこり。
不思議な雰囲気のお土産もたくさん並んでいました。
グランソッコ広場に、また地図がありました。広域が出ていますね。
グランソッコ広場(Grand Socco)です。旧市街と新市街をつなぐ、タンジェでも非常ににぎやかな広場です。
水色の車はタクシーですね。グランソッコ広場は、そもそも交通量が多い場所ということに加え、新市街からメディナにくる大勢の人たちが乗降者する場所でもあり、すぐに渋滞が発生していました。
そこで必要なのがそれを取り締まる警察官です。怪しい車を見つけると「ピピピッ」と甲高い笛を鳴らし、すぐに車を移動させるよう警告を出します。その機敏な動きと、それに対応するのんびりな人々の対比が面白くて、つい見入ってしまいました。ちなみにそれを見ていたのは・・・
ちょうどお腹もすいてきたので、グランソッコ広場に面しているレストランに座りながら見ていました。店の名前はMestapha(メスタファ)。おそらく、イスラム圏で最も多い男性名Mustapha(ムスタファ)をもじったのかな?と思いましたが、グランソッコ広場を行き来する人の営みが、じっくり座ってみられることと、店のおじさんと話が合い、「ぜひ食べていってよ」という誘いにのったことでこの店に決めました。一番上の写真はメニュー。フランス語だけでなく英語でもメニューがあったので助かりました。魚のプレートで45MAD(約490円)。
日本人の感覚ではとてもリーズナブルの値段です。
「魚の料理で」「よくわからないので、おススメでお願いできますか?」と頼むと快諾してくれました。
飲み物はコーラを頼みました(お酒が一切飲めないので、外国では「とりあえずコーラ」を頼んでいます)。コーラの次に出てきたのは、まずはサラダ。塩と油で味付けですが、これはこれでとても美味しいです。そうそう、この地方の主食のパン、ホブズ خبز もついていました。
続いてきたのがフライドポテト。大きなさらに大量にきました。そしてメインはいろいろな魚のフライです。シシャモのような小さいものからタイのような大きなものまで揚げたての状態で、サフランのライスと共にやってきました。
味付けは基本的にほんのりした塩味。でも小魚も骨まで柔らかく、とても、とても美味しい逸品でした。すでに全部は食べられないほどお腹いっぱいになっていましたが、フライドポテトはかなり残ってしまって、申し訳ないので、水の代わりにコーヒーを頼みました。ミルクと砂糖入りのやや甘いコーヒーでしたが、魚料理やポテトの後のコーヒーはとても美味でした。
 グランソッコ広場の人々の営みだけでなく、店員のおじさんとの無駄話もとても楽しく、有意義な時間を過ごしました。
 会計を頼むと110MAD(約1200円)。この国の物価からすればやや高いと思われますが、立地が最高なうえ、たくさんの話もできたので、大満足です。最後に一緒に写真を撮り、このレストランをあとにしました。
両替屋さんはたくさんありました。
ここにも両替屋さんです。でもたくさんありますが、「ユーロからモロッコデルハム」へはできても「モロッコデルハムからユーロ」に戻すのは、なかなかできないようです。「あのお店に行ってやってもらってね」とそれができる店を教えてもらいましたので問題はありませんでしたが。
魅惑的な店が並びます
ここ、小さな広場になっている場所ですね。
黄色いのは郵便ポストです。
移動式魚屋さんがいました
スークからわずか100mの位置の旧市内内部なのですが、やはり実際に購入するにはこういったお店から買うほうが買いやすい、ということなんですね。
冷蔵方法は氷。流れ出た水が周辺に直接出ないように下に黒いバケツを置く配慮も見られます。
こんなちょっとした広場もいくつかありました。
観光客が多数訪れるので、お土産屋さんもたくさんありました。
メディナの一部には車も入れますが、通り抜けるのは大変そうです。
おお、ここにも地図がありました。
白い壁に青いドアがこのメディナの特徴です。
こういった路地の一つ一つが異国情緒を誘います。
ススキキャリーバンです。正確に言うと現在のスズキエブリィになる前の7代目ST40系のバンタイプです。スズキの輸出事情に詳しくないのですが、昨年はアルジェリアに工場を建設との話もあるので、もともとマグレブ地方と結びつきが深いのかもしれません。
あれ、あの商店の下に牛の絵が描いてあるぞ。
おお、「La Vache qui rit」(ラヴァッシュキリ)のマークです。笑う牛の意味で、これはフランスの有名なチーズのブランド名。ブラジルにも普通に売っていてあっさリしたクリーミーなチーズとしてよく買っていました。(ちなみにこの牛。一番最初に見たのは確か高校数学の参考書。「フラクタル理論」の説明として、この牛が自分が描かれたイヤリングをしていて、そこにも同じ牛がいて・・という説明でした。(すみません、説明が下手すぎです))
この白と青がここの特徴です。
砦方面に向かおうとここを迷って違う道に進んできたら、子どもに「そっちは行き止まりだよ」と教えてもらいました。メディアナとすればわかりやすいほうですが、やはり迷います。
さて、カスバを通って、フェリーターミナルに戻ります。
新港がこの右側にあるようです。
堂々たる有志。17世紀の戦いへの心意気を感じます。

 

スペインに戻ろう! دعنا نعود إلى إسبانيا! ¡Volvamos a España!
フェリーターミナルに入り、2階に上がるとそこは出国審査場でした。パスポートと乗船券を見せて、スタンプポンポン、でハイ終了。
長い桟橋を歩いて、船に向かいます。
やはり車道の横を歩いて乗船します。全員、出国審査は終わっているので、簡単なチェックだけで乗船でした。
帰りのチケットです。400MAD(モロッコディルハム)約4300円。ん?往路よりかなり安いぞ?。でもその理由はわかりません。
船内はゆったり。やはり船の座席はいいですね。
展望デッキです。すごく気持ちよくて快適!!!でしたが、出航時に「はーい、中に入ってくださーい」と言われてしまいました。航行中は立ち入り禁止のようです。
FRS社の高速艇です。35分って書いてありますね。本当だとしたらすごく速いです。
おお、これは自分が往路に乗ってきた船です。これだけの航路なので、2社とも同じ船がいったり来たりしているという訳ですね。
船内の様子。飛行機やバスの比べ、船の旅はすべてがゆったりしています。
モロッコで買ったオレンジーナ。アラビア語の説明書きが旅愁をそそります。
この船会社の文句は殆どありませんが、唯一あるとすれば、「外に出られる解放デッキがない」こと。よって航行中はこんな少々汚れた窓からの風景だけを見ていました。
さて、ようやくスペイン・タリファに戻ってきました。
みんなに荷物を抱えてターミナルに向かいます。
ターミナルでの入国審査は「EUの人」「EU外の人」で分けられ、ほぼ半分ぐらいでしたが、あっという間に終わりました。待ち時間は10分以内、という感じ。
さあ、無事スペインに到着しました。楽しかった「日帰りアフリカ紀行」。駐車場に止めてある車に乗って次の目的地へGoです。ちなみにこのあとはポルトガルに向かいます・・・・。

 

ここは車を借りて訪れました。詳しくはここ。
旅の技術・世界遺産 > レンタカー実践例 > スペイン BMW 120i