トップ > アジアの世界遺産 > 中国の世界遺産 > 頤和園、北京の皇帝の庭園
敷地面積290万平方メートル。万寿山という小高い丘とともに、この離宮のために作った昆明湖を中心とした超巨大な公園・庭園です。風景遊覧区、政治活動区、生活居住区と3分割されていますが、とにかくその広大な敷地には圧倒されるばかりです。ここはもともとは金王朝(12世紀)に作られたものですが、18世紀の清の乾隆帝時代に夏の離宮として整備されました。第二次アヘン戦争(1860)の時に壊滅的な被害を受けたのですが、威豊帝の側室である西太后が再建し、現在に至ります。権力闘争の渦中にあり、裏で政治的・軍事的な力を駆使していたという逸話がある西太后は、海軍の予算を流用し、ここを立て直したと伝えられています。中国の様々な歴史、権力者の思惑を垣間見てしまう庭園ですが、現在は市民の憩いの場として親しまれています。