ゼメリング鉄道
Semmering Railway
ヨーロッパ大陸の中央に位置し、人々の往来を分断してきた、巨大なる山魂、アルプス山脈。そのアルプスを越えるため、技術の粋を集めて建設された鉄道がセンリング鉄道です。そこで使われた様々な橋脚、トンネル、カーブの技術は、その後の多くの山岳鉄道で使われ、鉄道技術の発展を促しました。せっかくオーストリア国鉄の線路に乗っていても、気にしなければ過ぎてしまう区間でもありますが、急勾配・カープ・トンネルという様々な登坂技術を駆使した路線は本当にワクワクするものです。
概要 |
オーストリアのウィーンの南西にあるゼメリング峠を通る山岳鉄道路線で、1854年に開通した世界初の本格的な山岳鉄道です。グロッグニッツ駅(Gloggnitz:標高 439m)から、ゼメリング駅(Semmering:標高 896m)を通り、ミュルツツーシュラーク駅(Mürzzuschlag:標高 681m)に至る路線です。この間の全長は41.825km、高低差は460mに達します。線路の幅を現在の国際標準軌1435mm(4フィート8.5インチ)をヨーロッパで最初に導入したことでも知られています。さらに特筆すべきは、150年以上たった現在でも主要幹線として機能しており、ウィーンと、オーストリア南部の都市(グラーツやフィラッハ)のみならず、イタリアやクロアチア、スロベニアを結ぶ重要な路線になっているところです。
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実際に訪問して |
・・・大変申し訳ないのですが、ここを訪問した当時、まだ駆け出しのバックパッカーとして海外を歩きはじめたころでして、とにかく旅に余裕がありませんでした。外国語、外国通貨、外国文化の中、自分一人で行動を考えて、旅を続けることで精いっぱいの時。行く先を決めて、地図を確認し、時刻表を見て、切符を買って、客車と座席を探し・・・・・・。目的地に到着しても、その日の宿を探し・・という感じです。
今となってはもっともっと、写真をとっておけばよかったと思うのですが、心にその余裕がなく、写真や資料が手元に十分に残っていません。ごくわずかの写真もブレブレで使えないものばかりです。すみません・・・。
この路線ですが、ヨーロッパの共通鉄道パス(ユーレイルパス)と、トーマスクック時刻表を手に、とにかく試行錯誤しながら、ウイーン西駅からイタリアに向かって、行く途中に乗りました。正直、いろいろに興奮していてしっかりと記憶していない部分もありますが、日本の鉄道とは違う、ゆったりとして、堂々とした雰囲気が心地よかったことを覚えています。とにかくヨーロッパの鉄道路線は旅好き、そして鉄道好きの人間にとって天国みたいな場所で、国際列車や国際寝台列車はもちろん、ローカル列車もとにかく豊富にありますので、日本の旅行者も積極的に使って欲しいなと思います。 |
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【ゼメリング鉄道
Semmering Railway 】
旅好き、乗り物好きでありながら、バックパッカー初心者の時代に訪れたので、ダメ写真しか残っていなくてすみません・・・。この電気機関車はオーストリア連邦鉄道 ÖBB:Österreichische Bundesbahnen の主力1044型電気機関車(Elektrische Lokomotive)。 |
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【ゼメリング鉄道
Semmering Railway 】
しかも肝心の山岳路線の写真はほとんどなく・・・。お恥ずかしい限りです。 |
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【ゼメリング鉄道
Semmering Railway 】
ゼメリングを走る列車を撮影したつもりですが、今良く見ると客車はドイツ鉄道DB:Deutsche Bahnのような塗装です。
機関車は1042型電気機関車(Elektrische Lokomotive)。 |
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【ゼメリング鉄道
Semmering Railway 】
ウイーン西駅に停車するイタリア行き国際寝台列車。
電気機関車はÖBBのの主力1044型。 |
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【ゼメリング鉄道
Semmering Railway 】
日本ではなくなりましたが、完成した自動車を運ぶ貨物列車。ヨーロッパでは未だ鉄道貨物輸送も盛んです。 |
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【ゼメリング鉄道
Semmering Railway 】
いよいよ山岳路線に入っていくところ。それにしても長い編成です。客車だけで15両はありました。 |
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【ゼメリング鉄道
Semmering Railway 】
1042型(奥)と1063型(手前)電気機関車(Elektrische Lokomotive)
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【ゼメリング鉄道
Semmering Railway 】
オーストリア連邦鉄道( ÖBB: Österreichische Bundesbahnen)に乗っているとこんな風景が続きます。ベートーヴェンの交響曲第6番、"田園"が脳内に流れてきてしまいました・・・。 |
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【ゼメリング鉄道
Semmering Railway 】
どことなく、日本の田園風景にも似て、自分にはとても心が落ち着く風景です。
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【ゼメリング鉄道
Semmering Railway 】
ウイーン西駅(Wien Westbahnhof)行き列車の案内表示。 |
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【ゼメリング鉄道
Semmering Railway 】
日本のように、固定編成の電車も増えてきましたが、国際列車、特に寝台列車は、機関車+客車という編成になっています。その場合、一番後ろの車両に行くと、そこの窓から過ぎ去る景色を見られます。自分はその風景が好きで、時間があればそれを眺めていました。 |
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【ゼメリング鉄道
Semmering Railway 】
同時に、夕暮れに、一人で大きな列車に乗っていると、なんともさみしく不安な思いに駆られたことを思い出します。 |
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【ゼメリング鉄道
Semmering Railway 】
サンクトペルテン駅。ゼメリング鉄道の路線とは少し北に離れた路線ですが。
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【ゼメリング鉄道
Semmering Railway 】
飛ぶように過ぎ去る景色は旅愁を誘います。 |
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【ゼメリング鉄道
Semmering Railway 】
ウイーン西駅(Wien Westbahnhof)から出る列車の表示板。 |
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【ゼメリング鉄道
Semmering Railway 】
ウイーン西駅(Wien Westbahnhof)の改札(というかホームへの入口) |
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【ゼメリング鉄道
Semmering Railway 】
オーストリア国内を走っていても、近隣諸国の車両も見かけます。
これはドイツ鉄道DBのBaureihe E 40 (BR 140)型電気機関車。 |
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【ゼメリング鉄道
Semmering Railway 】
こんな感じの風景が続きます。肥沃なるヨーロッパの大地、という感じです。 |
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【ゼメリング鉄道
Semmering Railway 】
IC(大都市間を結ぶ特急列車)の1等客車の通路。
開放型のコンパートメント(個室)+通路という形式です。 |
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【ゼメリング鉄道
Semmering Railway 】
・・・お恥ずかしい写真ですみません。
エラそうに一等客室にドーンと座っています・・。 |