アフ コテリク
(AHU KOTE RIKU)
ハンガロアの村から歩いていける場所にあるタハイの遺跡。そのタハイの遺跡の中にあるのがこのアフ コテリクのモアイである。ごらんの通り、「目」が入っているモアイである。かつてモアイには目は入っていないと思われていたが、1978年に島の考古学者「セルジオ・ラブ」氏らによってアキヴィから発見されてモアイには目があることがわかった。白サンゴと赤色凝灰岩で作られたその目は、魔力・霊力(マナ)を持つと信じられていたため、フリモアイ(モアイ倒し)戦争の時、一番最初に破壊されてしまったのだという。現存しているのは博物館にしまわれている一つしかない。そして、復元されているのもこの、アフ コテリクのモアイ一体しかない。
実はかわいい、コテリクのモアイ
霊力(マナ)を持つと言われている目だが、こうしてみるととってもかわいいモアイに思えてしまう。目が無くてただ窪んでいるだけのモアイの方がよっぽど霊力を持つと感じてしまう。目の入った本物のモアイは島にこれ一体しかないものの、お土産品のモアイ人形には、目の入ったモアイがよく売られている。
上を向いて・・・何を考えているのだろう?
正面から見ると、真っ直ぐ前を向いているような気がするが、近寄ってみると上を向いているような気がする。マナを感じるわけではないが、「人間味」「あたたかさ」を感じるモアイである。
海辺に一人立つ、コテリクのモアイ
夕暮れ時、ハンガロアの村民も、ここタハイまで来て、夕焼けを眺めるという。確かにここから眺める夕日は絶景である。激しくうち寄せる南太平洋の白波と、悠久の時を過ごしてきたコテリクのモアイが一体となって何とも言えない雰囲気を醸し出す。おそらくこの光景は何百年前と何ら変わらないに違いない。