サン・タンジェロ城
バチカンからまっすぐ歩いてくると川の畔にこんな円筒形の建物が見つかる。それがここサン・タンジェロ城である。英語で言うとセイントエンジェル、つまり、聖なる天使の城という名は古い伝説に由来しているという。それは、590年にローマにペストが流行したとき、法王グレゴリオ1世がこの疫病の絶滅を祈願するために行列を催してこの城の前を通ると、剣を持った天使ミカエルが城の上に現れ、疫病流行の終わりを告げたというものである。
しかし実際のところはもともとここは城ではなく、ローマ時代の135年、ハドリアヌス皇帝が自分の墳廟として作り始めたもので、以後80年にわたって歴代皇帝がここに葬られたという。中世になるとヴァチカンの目と鼻の先という利点を生かして城塞、もっと言うと皇帝の緊急避難場所として使われるようになった。1527年法王クレメンテ7世が榊聖ローマ帝国皇帝カール5世の軍に囲まれこの城に逃げ込んだのは特に有名である。ちなみにこのとき、法王の身を守ったのがスイスの傭兵達。この働きを買われて現在もヴァチカン市国はスイス兵によって警備されているという。
現在この城は博物館になっていて、武器・武具を始め各種豪華な部屋などが公開されている。
といいつつも、ボクは何だかんだ言いながら内部はまだ見ていない。
2回訪れているのだが、毎回つい忘れてしまう。