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ラパ・ヌイ国立公園 Rapa Nui National Park  アフ アカハンガ AHU AKAHANGA    

アフ アカハンガ AHU AKAHANGA

イースター島のモアイと言えば立っているのが普通と考えるかも知れないですが、歴史年表を見ていただくと分かるように、実は全て倒されてしまった時代がありました。つまり今立っているモアイは(ラノララクなど特殊な場合を除いて)、全て復元されたものです。なぜ倒されたかというと、人口増加による食糧難・資源の枯渇により部族間の対立が起こり、競争相手部族の象徴であるモアイを倒す戦争、フリ・モアイ(モアイ倒し戦争)が起こったから。厳しくなった人々の生活は、モアイどころでなくなってしまったからです。
【アフ アカハンガ AHU AKAHANGA】
アフアカハンガから、島の内部方面を見たところ。奥に見える山がラノララク山です。
【アフ アカハンガ AHU AKAHANGA】
モアイは確実に原型をとどめているもので5体、他にもモアイらしい石が多数転がっていました。プカオもいくつか転がっています。プカオはアフから数メートルから10数メートルも離れていました。これは倒したときの衝撃なのでしょうか、それとも後日誰かが転がしたのでしょうか?真相は分かりません。
【アフ アカハンガ AHU AKAHANGA】
こんな形でモアイが倒れていました。
【アフ アカハンガ AHU AKAHANGA】
ここらへんのモアイは必ず海を背に立っています。そしてモアイは必ず顔を下にして倒されています。これはモアイの目にマナ(魔力・霊力)があるとされ、まずそのマナの力をなくすことを目的にしたためだ、と説明されています。
【アフ アカハンガ AHU AKAHANGA】
アフには草が生え始めています。年月の流れを感じます。
【アフ アカハンガ AHU AKAHANGA】
非常に薄い感じのモアイです。
【アフ アカハンガ AHU AKAHANGA】
しっかりした形のモアイの頭部とプカオ(・・・実は、写真。もしかしたら隣のアフのものかもしれません。下の2枚と共に本当にアフアカハンガのものだったか少々不安です)
【アフ アカハンガ AHU AKAHANGA】
堂々とした形のモアイ。しかも仰向けになっているのは、おそらく後日動かしたためだと思われます。
【アフ アカハンガ AHU AKAHANGA】
このモアイも仰向けです。倒された時オリジナルの状態ではないような気がします。
【道路沿いにあったアカハンガの看板】
この南海岸のモアイ達はほとんど倒されているため、現在地が分かりにくいです。しかしよく見ていくと、道路沿いにはこういった看板がきちんと整備されているサイトも多いです。高さ30cm幅80cmほどの小さな看板だが、訪れるものにとってはとてもありがたい存在です。
【アカハンガ全体風景】
海沿いに横たわるアカハンガのアフ。遠くから見ると石のガラクタに見えますが、そこには、歴史と文化を継承したモアイ達が横たわっています。
【手前に倒れているモアイ】
モアイを倒す際、マナと呼ばれる霊力を恐れて、まず手前に倒したとのこと。結果的にこういう形で倒れているモアイが非常に多くなります。
【首が折れているモアイ】
フリ・モアイはモアイの命を奪っただけでなく、部族の人々の命をも奪った、とのことです。その証拠に、ここアカハンガのモアイの下からは人骨が発見されているとのこと。ただし人骨に関しては「近代において、モアイおよびアフは墓地として使用された」という説もあり、一概にフリモアイの犠牲者とは言えないとも言われています。出土した人骨の年代測定をした人がいれば、その結果を知りたいと思っていますが・・・・。
【意外に薄いモアイ】
これは倒れているモアイを下から、つまりお尻の方から見た図です。ここら辺のモアイのデザインとして身体の太さが薄い(横には太いが痩せている)モアイが多いです。モアイの風化に対して、アフはしっかりと残っているのは何とも言えない皮肉のような気がします。

 

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